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文教堂グループ2社が事業再生ADRを申請、対象となる金融機関は8行

 経営再建中の(株)文教堂グループホールディングス(TSR企業コード:350391742、川崎市高津区、ジャスダック、以下文教堂HD)は6月28日、事業再生ADRを申請したと発表した。子会社の(株)文教堂(TSR企業コード: 352268565、川崎市高津区)も同時に申請した。

上場維持を目指す

 業績不振から不採算店舗の撤退など再建を進めていたが、8月31日までの債務超過の解消が困難と判断した。2020年8月末までに債務超過を解消する再生計画案が成立すれば、上場廃止猶予の1年延長が認められる。この期間に債務超過を解消し、上場維持を目指す。
一般社団法人事業再生実務家協会に事業再生ADR手続きを申請し、受理された。この手続きにより、金融機関に借入金元本の返済について一時停止等を要請する。ただ、書籍や文具などの仕入代金、賃借物件の賃料などの一般取引先への支払いは通常通りに行う。文教堂の担当者は東京商工リサーチ情報部の取材に、「すべて回答できない」とコメントした。関係筋によると、対象となる金融機関は8行。
文教堂HDは大手書店チェーンで知名度は高いが、ネット通販やデジタルコンテンツの普及などから販売不振が続き、2018年8月期(連結)は約2億3,000万円の債務超過に転落。2019年8月31日まで上場廃止の猶予期間に入っている。
なお、6月28日の取締役会では、本部事務所などの不動産譲渡(売却)と、資本金を20億3,553万8,000円から1億円に減資し、全額をその他資本剰余金に組み入れることも決議している。

文教堂書店の店舗(川崎市内)

文教堂書店の店舗

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年7月2日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

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