• TSRデータインサイト

「為替」関連倒産(1月度速報値)

 1月の外国為替市場での円相場は、3日に急激な円高に振れ、約9カ月ぶりに一時1ドル=104円台後半をつけるなど年明けから波乱含みの展開でスタートしたが、総じて1ドル=108円~109円台の狭いレンジでの推移が続いた。
 しかし、市場関係者からは「円相場は主要企業の想定為替レートに近い水準で、今後もし実勢レートが想定より一段と円高に振れる状況が続けば、輸出企業を中心に業績の下振れ要因になりかねない」との声があがっている。
 企業倒産が依然として沈静化しているなかで、1月の「円安」関連倒産は速報値ながら1件(前年同月2件)で2カ月ぶりに発生した。また、「円高」関連倒産も、過去の円高時のデリバティブ取引の失敗が影響したケースが5カ月ぶりに1件(同1件)発生した。
 1月30日(現地時間)、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利上げを見送った。日米金利差の縮小観測から為替相場は円高懸念が出てきたため、引き続き相場の変動には注意が必要だ。

円安関連倒産月次推移

円高関連倒産月次推移

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ハンバーガー店の倒産、最多更新 ~ 材料高騰、大手と高級店の狭間で模索 ~

年齢を問わず人気のハンバーガー店が苦境だ。2024年は1件だった倒産が、2025年は8月までに7件に達し、過去最多の2014年の年間6件を上回った。

2

  • TSRデータインサイト

2025年「全国のメインバンク」調査 ~GMOあおぞらネット銀行 メイン社数の増加率2年連続トップ~

「2025年全国企業のメインバンク調査」で、GMOあおぞらネット銀行が取引先のメインバンク社数の増加率(対象:500社以上)が2年連続でトップとなった。

3

  • TSRデータインサイト

タクシー業界 売上増でも3割が赤字 人件費・燃料費の高騰で二極化鮮明

コロナ禍を経て、タクシー業界が活況を取り戻している。全国の主なタクシー会社680社の2024年度業績は、売上高3,589億5,400万円(前期比10.6%増) 、利益83億3,700万円(同11.1%増)で、増収増益をたどっている。

4

  • TSRデータインサイト

「葬儀業」は老舗ブランドと新興勢力で二極化 家族葬など新たな潮流を契機に、群雄割拠

全国の主な葬儀会社505社は、ブランド力の高い老舗企業を中心に、売上高を堅調に伸ばしていることがわかった。 ただ、新たに設立された法人数が、休廃業・解散や倒産を上回り、市場は厳しい競争が繰り広げられている。

5

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

TOPへ