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「東日本大震災」関連倒産(11月度速報値)

 2018年11月の「東日本大震災」関連倒産は4件(速報値:11月30日現在)で前年同月を下回ったが、震災から93カ月連続で関連倒産が発生した。累計件数は震災から7年半を経過して1,892件(11月30日現在)に達した。

2018年11月の倒産事例

 味噌・醤油製造の(株)德田屋(TSR企業コード:141068442、宮城県)は、大正11年創業の老舗企業で、「かねせん」ブランドの仙台味噌や醤油を手掛けていた。しかし、東日本大震災の影響で約4カ月の事業停止を強いられ、機械設備も損傷したことで売上げが落ち込んだ。その後も業績低迷から抜け出せず、資金繰りが限界に達したことから破産手続きに踏み切った。
水産食料品製造の大江冷蔵(株)(TSR企業コード:141020407、宮城県)は、飼料・飼育向けのイワシの出荷を主力にしていた。販路は全国の中央卸売市場を得意先とし、ピーク時の売上高は10億円を超えていた。しかし、東日本大震災による津波で、本社・冷凍工場など全施設が被災して事業停止になり、従業員を全員解雇するまで追い込まれた。その後、補助金を受給して、新たに食品工場を建設したが、震災前の旧債務を抱えたままで、先行きに業績好転の見通しが立たなたないことから破産を申請した。

東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

 2018年11月の地区別は、東北3件(宮城2、福島1)、関東1件(神奈川)だった。
累計件数1,892件の都道府県別で、最も多かったのは東京の564件。次いで、宮城167件、北海道85件、岩手と神奈川が各79件、千葉と茨城が各75件、福島72件、福岡70件、群馬と栃木が各61件、静岡50件、山形48件、埼玉46件、大阪45件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は421件(構成比22.2%)だった。
産業別では、最多が宿泊業や飲食業などを含むサービス業他の502件(構成比26.5%)。次いで、製造業435件(同22.9%)、卸売業348件(同18.3%)、建設業223件(同11.7%)、小売業177件(同9.3%)、運輸業78件、情報通信業64件と続く。
被害型で分類すると、「間接型」1,696件(構成比89.6%)に対して、「直接型」が196件(同10.3%)だった。

東日本大震災関連倒産

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • ※集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • ※「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6カ月間に2回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)
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