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2017年「全国社長の出身大学」調査

 2017年の全国社長の出身大学では、来年創立130周年を迎え、約116万人の卒業生を数える「マンモス大学」の日本大学が調査開始から8年連続の断然トップを守った。しかし、都道府県別の上位をみると、西日本では地元や域内の大学が目立ち好対照をみせた。このように概して東日本の「中央」志向に対して、西日本の「地元」優先が浮き上がり、東西で社長の出身大学に異なる傾向が表れたのが興味深い。


  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース約480万社の代表者データ(個人企業を含む)から、公開された出身大学を抽出、集計した。なお、同一人物が複数の企業で社長を務めている場合、売上高が高い企業を優先し重複企業を集計対象外とした。集計対象外企業は22万1,819社。
  • 出身大学が名称変更、統合している場合、現在の大学名で集計した。本調査は2010年から8回目。

日本大学が8年連続トップ

  社長の出身大学のトップは日本大学の2万2,183人で、調査開始以来8年連続トップ。卒業生が圧倒的に多いこともあり、唯一の2万人超え。次いで、2位が慶応義塾大学の1万918人、3位が早稲田大学の1万696人と続く。この上位3校は1万人を上回り抜け出ている。
 以下、4位が明治大学8,866人、5位が中央大学8,146人、6位が法政大学6,505人と、東京都に本部を置く大学が続く。上位10位は前回と同じ顔ぶれで、関東以外では7位に近畿大学、9位に同志社大学、10位に関西大学の近畿勢3校が入り、10校すべてを私立大学が占めた。

2017年 社長出身大学ランキング

国公立大学は上位100位内に25校

  国公立大学では、11位の東京大学3,878人を筆頭に、21位に京都大学2,489人、22位に大阪大学2,414人、26位に北海道大学2,161人、27位に九州大学1,984人、29位に東北大学1,927人の順になり、旧帝大が並ぶ。このほかの国公立大では、33位に神戸大学、34位広島大学、44位名古屋大学、46位千葉大学、53位岡山大学、54位長崎大学、57位鹿児島大学、61位新潟大学と続き、国公立大学は上位100位内に25校(前年25校)がランクインした。

前年調査よりランキング上昇が26校

  前年調査との比較で、ランキングが上昇したのは、青山学院大学(13→12位)、大阪大学(25→22位)、九州大学(29→27位)、東北大学(30→29位)、東京農業大学(32→31位)など。上位100位の中では26校でランキングが上昇し、このうち国公立大学が13校と半数を占めた。

都道府県別、19都県で日本大学がトップ

 都道府県別では、日本大学出身の社長が19都県(前年20都県)でトップを占めた。特に、東北・関東で目立ち、日本大学が上位3校に入っていないのは、東日本では宮城県と愛知県のみ。
 西日本では「関関同立」や地元大学が強い滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、広島県、福岡県、熊本県、沖縄県の9府県だった。 日本大学出身の社長が地元大学を上回り、全国で多いのは、(1)卒業生が116万人超、(2)全国各地の付属校・系列校から地方の企業経営者の子息、子女が大学へ進学し、卒業後に事業を継承している、(3)教育理念の「自主創造」に則った校風、などが背景にあるとみられる。

2016年 都道府県別(企業所在地) 社長の最多出身大学

地元大学出身トップの地域が増加

  都道府県別で、地元大学(東京都を除く)が社長出身大学のトップを占めたのは、東日本では北海道大学(北海道)、岩手歯科大学(岩手県)、東北学院大学(宮城県)、愛知学院大学(愛知県)、三重大学(三重県)、富山大学(富山県)、金沢大学(石川県)、福井大学(福井県)の8校(前回7校)。
 西日本では、同志社大学(京都府)、近畿大学(大阪府)、甲南大学(兵庫県)、鳥取大学(鳥取県)、島根大学(島根県)、岡山大学(岡山県)、広島大学(広島県)、山口大学(山口県)、徳島大学(徳島県)、松山大学(愛媛県)、福岡大学(福岡県)、長崎大学(長崎県)、熊本学園大学(熊本県)、大分大学(大分県)、鹿児島大学(鹿児島県)、琉球大学(沖縄県)の16校(前年15校)だった。東西ともに前年より地元大学出身社長が増え、地元色が強まった。


 2017年の社長出身大学ランキングは、日本大学のトップが揺るがなかった。しかし、都道府県別でみると、日本大学がトップを占めたのは東日本を中心に前年より1県減って19都県にとどまり全県制覇には及ばない。逆に西日本では地元や地域大学の強さが目立った。
 東京商工リサーチが9月に発表した「2017年 全国社長の輩出率、地元率」調査の、地元出身者が地元企業の社長を務める「地元率」ランキングと照合すると、地元率上位5位内にある沖縄県、愛知県、北海道、広島県は、香川県を除き県内企業の社長出身大学のトップを地元大学が占めていることが分かった。
 「地方再生」が政府の主要課題になるなかで、今後は東京への一極集中の見直しが進んでいくとみられる。これに伴い地方の学生の進学が地元大学に定着することで、人材流出の改善も期待される。このため都道府県別の社長の出身大学の動きは、地方再生の動きを知る、一つのバロメーターになるかもしれない。

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