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(株)トーシンホールディングス

トーシンホールディングスの本社

トーシンホールディングスの本社

 (株)トーシンホールディングス(名古屋市中区)は5月8日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し同日、開始決定を受けた。申請代理人は粟田口太郎弁護士、四十山千代子弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、千代田区大手町1-1-1、電話03-6864-3061)ほか。同日、調査命令が発令され、永沢徹弁護士(永沢総合法律事務所、中央区日本橋3-3-4)が調査委員に選任された。従前の経営者が引き続き管財人として事業運営を行うDIP型会社更生手続きで、管財人には代表取締役の石田雅文氏と粟田口太郎弁護士が選任された。

 負債総額は159億9100万円。上場企業の倒産は今年初で、(株)オルツ(TSRコード:012883700、法人番号:2010601047081、東京都、2025年7月民事再生、東証グロース)以来、10カ月ぶり。

 建築資材販売などを目的に東新産業(株)の商号で設立。その後、携帯電話の普及を機に、東海地区を中心に携帯電話ショップの運営に乗り出し、業態転換したほか、不動産賃貸、ゴルフ場の運営なども手掛けた。2000年に当時のナスダック市場に上場して業容を拡大させ、2013年4月期には連結売上高276億9596万円を計上。その後、2018年5月に株式分割を実施して持株会社体制に移行し、2022年に上場区分の再編に伴いスタンダード市場へと上場した。

 しかし、近年は携帯ショップの競合激化などから業績が伸び悩んでいた。こうしたなか、2025年2月には事業子会社の不適切会計の発覚に伴い、過年度の有価証券報告書を訂正。また、経理人員が十分ではなく確実な決算事務が遂行できる態勢ではないなどとして、内部統制に問題を抱えていることが表面化した。

 同年10月、開示内容に虚偽があるとして東京証券取引所から改善報告書の提出を求められた。さらに11月には元代表の倫理観・誠実性の欠如などでガバナンス機能不全に陥り、長期間の複数の不適切会計が行われたと指摘され、東京証券取引所より特別注意銘柄の指定を受けるなど混乱が相次いだ。

 このため、調査委員会を立ち上げ、改善報告書の提出などで信頼回復を目指すとともに2026年4月、元代表に対し私的流用や退職慰労金の不適正処理などによる損害賠償10億円超を請求したことを公表していた。業績低迷や経営をめぐるトラブルなどで信用が低下するなか、元代表の影響力を減らすことなどを通じて経営を安定させる目的で、会社更生法の適用による再建を目指すこととなった。

 上場廃止の可能性が残るが、管財人体制の下で内部管理体制の改善を進め、上場維持を目指す意向だ。
 商取引債権はカットせず、従前の約定通り支払う方針。また、三井住友銀行よりDIPファイナンス枠の設定を受けている。

 会社更生法の適用申請はトーシンホールディングスのみで、子会社は申請を予定していない。

※(株)トーシンホールディングス(TSRコード:400797887、法人番号:3180001020233、名古屋市中区栄町3-4-21、設立1988(昭和63)年4月、資本金7億4209万9959円)

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