• TSR速報

地域力創造(株)ほか3社

地域力創造が入居していた建物(2025年4月撮影)

地域力創造が入居していた建物(2025年4月撮影)

「地域力創造アドバイザー」として活動するも協定を打ち切られていた

 地域力創造(株)(台東区)と関連会社3社は5月28日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
 破産管財人には松永崇弁護士(弁護士法人大江橋法律事務所東京事務所、千代田区丸の内2-2-1)が選任された。
 負債は現在調査中。
 
 地域力創造は地域課題、社会課題に対するコンサルティング業を主体に展開。特に地方の自治体と連携し、空き家問題への取り組みや、移住支援などを進めていた。代表の近藤威志氏は総務省が推進する「地域力創造アドバイザー」として、複数の自治体の事業に携わり、2024年9月には長野県伊那郡飯島町と空き家の利活用や移住・定住促進など、地域力創造と3年間の包括連携協定を結んでいた。
 ところが、事業は計画通りに進まず2025年3月10日、飯島町は当社の対応に問題があるとして協定を打ち切ったことが判明し、動向が注目されていた。
 
5月28日に破産開始決定を受けたのは以下の4社。
※地域力創造(株)(TSRコード:697133745、法人番号:7010501049842、台東区浅草6-1ー16、設立2023(令和5)年1月)
※(株)CASE(TSRコード:133657612、法人番号:7010501045189、同所、設立2020(令和2)年1月)
※GTGP JAPAN Corporation(TSRコード:298755017、法人番号:3700150096129、実質上:同所、設立2003(平成15)年10月)
※(株)CSA(TSRコード:698376226、法人番号:6010501050628、同所、設立2023(令和5)年6月)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

私立大学の経営、売上トップは(学)順天堂 赤字企業率5割に迫る、損益は地域格差が鮮明に

私立大学を経営する全国の543法人のうち、約半数の253法人が2024年決算で赤字だった。赤字企業率は46.5%にのぼり、前期(40.8%)から5.7ポイント上昇し、5割に迫った。

2

  • TSRデータインサイト

企業倒産、破産の割合が9割超で過去最大 ~ 背景に「手形減少」と「準則型私的整理」 ~

企業倒産のうち、破産の構成比が90.3%に達し、過去最大を記録した。民事再生法はわずか2.2%にとどまる。破産は、売上不振や財務内容が悪化し、再建が見通せない企業が選択する。なぜ今、破産の構成比が高まっているのか――。

3

  • TSRデータインサイト

2025年上半期 20床以上の病院倒産が急増 「病院・クリニック」倒産21件、5年連続で前年同期を上回る

病床20床以上の病院の経営が厳しさを増している。2025年上半期(1-6月)の病院・クリニックの倒産は21件(前年同期比16.6%増)だった。上半期では、コロナ禍の2020年を底に、2021年から5年連続で前年同期を上回り、1989年以降で最多の2009年同期の26件に次ぐ、2番目となった。

4

  • TSRデータインサイト

リフォーム・塗装工事の倒産が急増 ~ 点検商法などのトラブル多発 ~

リフォーム・塗装工事の倒産が急増している。2025年上半期(1-6月)の倒産は119件に達し、過去20年で最多だったリーマン・ショック後の2009年同期の111件を上回った。

5

  • TSRデータインサイト

ホテル業界 止まらない客室単価の値上げ インバウンド需要で高稼働・高単価が続く

インバウンド(訪日旅行客)需要に支えられ、ホテル業界は好調が続いている。ホテル運営の上場13社(15ブランド)の2025年3月期の客室単価は、インバウンド需要の高い都心や地方都市を中心に前年同期を上回り、稼働率も前年同期並で高水準を維持している。

TOPへ