札証物産(株)(TSRコード:010029540、法人番号:2430001006810、札幌市中央区南7条西1-13-6-6、設立1965(昭和40)年9月、資本金7000万円)は再度の資金ショートを起こし2月10日、行き詰まりを表面化した。
負債総額は64億6200万円。
建売住宅のハウスメーカーとして自社ブランド「impro(イプロ)」などを展開。札幌市内ではトップクラスの実績を誇り、建売販売のほか注文住宅やリフォーム工事、アパートや駐車場の賃貸も併営し、2021年8月期には売上高54億8005万円を計上。以降も積極的な営業展開を進め、2022年8月期まで4期連続で増収を確保した。
しかし、2025年8月期の売上高は49億5748万円へ落ち込み、14億6340万円の最終赤字を余儀なくされた。さらに近年は、人手不足を背景とした施工日数の長期化から商品の販売回転率が低下し、金利負担が1億円を超えたことで利益水準が低迷。建築資材の高騰や借入過多の状態から厳しい資金繰りに陥り、今回の事態となった。
(株)MF(旧:丸福(株)TSRコード:580048993、法人番号:3220001006764、金沢市進和町19-2、設立1981(昭和56)年3月、資本金4200万円)と、関連の(株)MP(旧:エムプリント(株)、TSRコード:580164675、法人番号:5220002002595、同所、設立1981(昭和56)年10月、資本金2100万円)は1月14日、金沢地裁より特別清算開始決定を受けた。
負債はMFが31億円、MPが29億円。
MFは、1953年3月に丸福商店の屋号で創業。文具・紙製品販売から事業を開始し、その後、パッケージや包装紙など紙器包装資材、ポスターなどの一般商業印刷物の企画製造に注力し、観光土産のパッケージで実績を有していた。レンゴー(株)(TSRコード:570222265、法人番号:1120001036880、大阪市福島区)などの大手企業にも販路を築き、2019年9月期には売上高41億6327万円をあげたが、資材高騰などで利益面は低調に推移。赤字を散発したほか、過去の設備投資も重荷となり、金融機関への借入金返済をリスケジュールするなどして資金繰りを維持していた。さらに2020年以降は、コロナ禍による観光産業の低迷を受け、観光土産向けパッケージも苦戦を強いられた。
こうしたなか、2022年9月、レンゴーが全株式を取得して子会社化。同時に会社分割により、新たに丸福(株)(TSRコード:696399245、法人番号:1220001025056、白山市)を設立し、事業を移管。当社は現商号に変更し、債務整理を進めていたなか2025年10月17日、株主総会決議により解散した。
MPは、MFの外注先として印刷や製本、製版などを担い、2019年9月期には売上高約21億3400万円をあげた。しかしMFの苦境を受け、2022年9月に会社分割を実施し、事業を新設された丸福に移管。現商号に変更し、MFと同様の措置となった。
ジュピターコーヒー(株)(TSRコード:292914610、法人番号:9010001003835、文京区本駒込4-41-4、設立1979(昭和54)年8月、資本金5000万円)は1月5日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。
申請代理人は築留康夫弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、千代田区大手町1-1-2)。
監督委員には川瀬庸爾弁護士(濱田法律事務所、千代田区内幸町2-2-2)が選任された。
負債総額は債権者323名に対して59億300万円。
コーヒー豆を中心に菓子類、乾物などの小売店「Jupiter(ジュピター)」を全国に91店舗(2024年3月時点)展開。6000種類を超える飲食料品を扱い、店舗数の拡大と知名度上昇から事業が拡大し、2021年7月期は売上高102億8190万円をあげていた。
しかし、主力のコーヒー豆価格の上昇に伴う採算性の悪化や出店への投資負担が嵩み、借入金やリースへの依存度が上昇。低い採算性から内部留保の蓄積が遅れるなか、2025年に入ると金融債務の返済猶予を要請した。その後、粉飾決算が発覚し信用が大きく低下。業績低迷や多額の修正損を計上するなど2025年7月期は債務超過に転落した。スポンサー探索を継続するなか、今回の措置となった。
ソヤノウッドパワー(株)(TSRコード:422118982、法人番号:7100001027216、塩尻市大字片丘8501-32、設立2014(平成26)年3月、資本金1000万円)は1月13日、長野地裁松本支部より特別清算開始決定を受けた。
負債総額は57億9900万円。
バイオマス発電を目的として設立された。しかし、事業は軌道に乗らず厳しい経営が続いていた。こうしたなか、2023年8月には、当社主要株主でグループ中核企業の征矢野建材(株)(現:綿半建材(株)、TSRコード:420028161、法人番号: 4100001013425、松本市)が長野地裁松本支部に民事再生法の適用を申請した。
また、これと同時に征矢野建材は、綿半ホールディングス(株)(TSRコード:420002960、法人番号:4100001022855、飯田市)とスポンサー契約を締結。グループの再建が進むなか、2025年4月には、綿半ホールディングス等が出資し、会社分割によって新たに綿半ウッドパワー(株)(TSRコード:037187767、法人番号:9100001037948、塩尻市)を設立。事業は綿半ウッドパワーに移管し、当社は2025年12月2日、株主総会の決議により解散していた。
米子バイオマス発電合同会社(TSRコード:028889169、法人番号:7010003027776、米子市大篠津町3153-1、登記上:東京都千代田区丸の内1-4-1、設立2018(平成30)年6月、資本金10万円、代表社員:米子バイオマス発電一般社団法人)は2月6日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し同日、監督命令を受けた。
申請代理人は柴原多弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、千代田区大手町1-1-2)。
監督委員には上田慎弁護士(梶谷綜合法律事務所、千代田区大手町1-7-2)が選任された。
負債総額は債権者27名に対して49億7000万円。
米子バイオマス発電所(米子市)の運営会社。大手企業などから出資を得て2019年9月に着工、2022年4月2日に稼働を開始した。木質ペレット、パーム椰子殻などを利用した木質バイオマス発電を手掛け、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT制度)に基づき地元電力会社などへ販売、想定年間発電電力量は約3億9000万kWh(一般家庭12.5万世帯分相当)、年間総収入額は約90億円規模と計画していた。
ところが、2023年5月17日に燃料貯留槽内で火災が発生。2023年9月9日にも燃料受入搬送設備において粉塵爆発火災が発生し、稼働停止に陥った。同年9月26日には米子市長より「米子バイオマス発電所周辺住民の安全確保対策の徹底について」の申し入れを受けたほか、一部の地元住民からは騒音被害や健康被害を訴え再稼働に反対する声もあがっていた。
運転停止が続くなかで再稼働の動向に注目が集まっていたが、2025年6月には事業の採算性が見込めないとして廃止を決定していた。今後は再生計画のなかで建物設備等の解体撤去工事を進める見通し。
(株)狩野組(TSRコード:290036038、法人番号:9010601001395、江東区北砂4-40-17、設立1954(昭和29)年3月、資本金7000万円)は1月7日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には石田晃士弁護士(隼あすか法律事務所、千代田区霞が関3-2-5)が選任された。
負債総額は36億円。
1925年創業。土木・建築工事や不動産業を手掛けていた。各自治体が発注する水道工事の受注に注力し、1988年4月期には売上高58億5888万円を計上した。不動産などへの投資や支店開設を積極的に行うなど業容を拡大させていたが、バブル崩壊とともに業績も悪化し、過去の投資が経営の重荷となっていた。
現在に至るまでに複数回の代表者交代や社有不動産の売却などによって経営の立て直しを図ったが、好転するには至らなかった。近年は、注力していた水道工事も大手企業などとの競争が激しくなり受注が低迷。2024年4月期には売上高7億8630万円まで減少するなど経営が悪化していた。同期時点の負債総額は6億3536万円だったが、約33億円の簿外債務が発覚し、負債が膨らんだ。こうしたなか、経営陣の高齢化もあり、破産を選択した。
(株)Evolving G(TSRコード:130657905、法人番号:3011301024881、杉並区荻窪4-30-16、設立2019(平成31)年3月、資本金2億6500万円)は12月24日、東京地裁より特別清算開始決定を受けた。
負債総額は32億6800万円。
(株)バンダイナムコホールディングス(TSRコード:296431508、法人番号:5010701022329、東京都港区)の関係会社。実物大の動くガンダムで注目を集めた「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」を運営していた。2024年3月に展示を終了し、閉園していたが、赤字が累積し大幅な債務超過となっていた。その後、残務整理を進め2025年2月、株主総会の決議により解散していた。
ドッグ繊維(株)(TSRコード:610046551、法人番号:3170001002216、和歌山市新通6-29、設立1963(昭和38)年2月、資本金2000万円)は1月15日、和歌山地裁より破産開始決定を受けた。
負債総額は25億円。
1950年10月に創業した婦人服メーカー。OEM受注を中心として、自社および得意先で商品を企画し、繊維商社から調達した生地を、主に自社の国内3カ所の工場で縫製し、大手婦人服メーカーに納入していた。関連会社とともにグループを形成し、2006年8月期には売上高10億5061万円を計上していたが、以降は海外製品の流入などにより事業規模は年々縮小。厳しい事業環境が続いていたなか、金融機関からリスケジュール措置を含む金融支援を受けつつ、近時は私的整理に向けてスポンサーを探索していたが叶わず、今回の措置となった。
(株)SPACE WALKER(TSRコード:026837943、法人番号:2010401135813、港区新橋3-16-12、登記上:南相馬市原町区萱浜字北谷地311、設立2017(平成29)年12月、資本金3000万円)は2月12日、東京地裁より破産開始決定を受けた。
申請代理人は春山俊英弁護士(HAL法律事務所、港区赤坂5-2-33)。
負債総額は19億5400万円。
再使用が可能な有翼ロケットや炭素繊維製タンクの開発などを目的に設立され、大学や大手重工業の技術者などと共同研究を続けてきた。新株予約権や補助金で資金を調達し、福島県南相馬市、千葉県野田市、長崎県平戸市に開発拠点を設置するなど開発ピッチを速めていた。しかし、2024年9月に発表された文部科学省の補助事業から外れたことで資金調達が難航。2025年6月期は売上高5246万円に対して、16億2235万円の最終赤字を計上し、債務超過額が拡大していた。
こうしたなか、同年8月に新経営体制を発表し、「これまでの宇宙開発技術を活用したコンポーネント製品の開発と事業化を加速していく」と公表。ロケット本体の開発から撤退し部品開発に集中する方針に転換。人員削減を進めるなど業容を縮小していたが、資金繰りが限界に達し、今回の措置となった。
(株)セイマチ(TSRコード:600077403、法人番号:2210001007244、あわら市舟津50-1-1、登記上:同市温泉3-901、設立1979(昭和54)年7月、資本金1000万円)は1月23日、福井地裁より破産開始決定を受けた。
破産管財人には石倉大志郎弁護士(宮本・石倉法律事務所、福井市春山1-8-2)が選任された。
負債総額は債権者6名に対して18億5700万円。
1957年に創業し、泰平閣(株)の商号で設立。関西の奥座敷と称される福井県の代表的な温泉地「あわら温泉」で、温泉旅館「みのや泰平閣」を運営し、ピークの1992年6月期には約10億円の売上高を計上していた。しかし、その後は景気低迷と個人消費の冷え込みによって客足が鈍化。また、「あわら温泉」自体の集客力低下も影響して売上は後退し、2010年6月期の売上高は約3億円まで落ち込んでいた。
業績悪化とともに過去の設備投資が重荷となるなか、借入返済条件の変更などで金融機関の支援を得ながら事業再生スキームに沿って再建を進め2016年7月、新たに設立した(株)みのや(TSRコード:018635172、法人番号:4210001016417、あわら市)に温泉旅館事業を移管。当社は2025年3月、現商号に変更し、今回の措置となった。
記事の引用・リンクについて
記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。
(記載例) 東京商工リサーチ TSR速報 ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。
関連サービス
人気記事ランキング
三菱マヒンドラ農機、同時にグループ2社も解散へ
農業用機械の生産販売を終了する三菱マヒンドラ農機(株)(TSRコード:760014582、松江市)に関連して、グループ2社も同時に解散することが東京商工リサーチ(TSR)の取材で分かった。
2
「警備業」倒産 20年間で最多ペースの20件 警備員不足と投資格差で淘汰が加速へ
コロナ禍後のイベント復活や建設現場の交通誘導、現金輸送など警備業の活動範囲は広がっている。だが、「警備業」の2025年度(4-2月)の倒産は、2月までに20件(前年同期比25.0%増)に達した。現状のペースをたどると2006年度以降の20年間で最多だった2007年度、2024年度の21件を超える見込みだ
3
働き方の多様化で労働基準法改正の議論加速 ~ 日本成長戦略会議などで労働時間規制の緩和を検討 ~
労働基準法改正に向けた議論が進んでいる。通常国会への法案提出は見送られたが、高市総理は施政方針演説で「柔軟な働き方の拡大に向けた検討を進める」と表明した。日本成長戦略会議や規制改革会議などで労働時間規制の緩和に向けた検討が加速しそうだ。
4
中国の軍民両用製品の輸出禁止 禁止リスト登録企業の国内取引先は約1万社
中国商務省は2月24日、国内20の防衛関連の企業や団体を軍民用品(デュアルユース)の輸出禁止リストの対象に加えたと発表した。この他、輸出規制の監視リストに国内20企業や団体も加えた。
5
2025年度(4-2月)のタクシー会社の倒産が36件 年度は過去20年で最多が確実、地方で淘汰が加速
2025年度(4-2月)の「タクシー業」の倒産が36件(前年同期比80.0%増)に達し、過去20年間で最多だった2011年度の36件(年度件数)に並んだ。前年同期の1.8倍に増加し、このペースで推移すると、2025年度は2006年度以降の20年間で最多件数の更新が確実になった。