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「イタメシ」「韓国料理」など専門料理店の倒産最多 ~ インバウンドの取りこぼしと輸入食材の高騰 ~

 イタメシ、韓国料理、フレンチ、タイ料理など専門料理店の倒産が急増している。2025年度(4-3月)の倒産は2月までにバブル期の1988年度以降、最多の85件に達した。
 倒産した専門店の8割超が販売不振だが、物価高や人手不足も追い打ちをかけている。本場の味に近づけるための輸入食材をも円安と物流コストの上昇で食材価格が高騰。人件費、家賃や光熱費の上昇も収益を圧迫する。
 また、インバウンドは寿司、天ぷらなどの和食に流れ、争奪戦も劣勢だ。業績悪化で息切れする傾向もみえてきた。



 1988年度以降で、負債1,000万円以上の倒産を集計した。対象は、イタリア料理店、パスタ店、フランス料理店、エスニック料理店など「その他の専門料理店」で、日本料理店、中華料理店、ラーメン店、焼肉店、そば・うどん店は含まない。
 1988年度以降、バブル崩壊を凌ぐ倒産件数は、コロナ禍前の2019年度の80件で、04年度と05年度の74件が続く。
 コロナ禍は、持続化給付金やゼロゼロ融資などの支援効果で倒産が抑制され、2022年度は40件まで減少した。だが、支援策のフェードアウトに比例するように、24年度は73件に増加した。
 2025年度は4月-2月累計で85件発生し、1カ月を残して年度最多を更新した。

専門料理店の倒産 件数推移(年度)

倒産85件の傾向

 倒産した専門料理店の85件を分析すると、販売不振が69件(構成比81.1%)と8割を超える。価格転嫁と集客が大きな課題になっていることがわかる。
 形態別では、破産が83件(構成比97.6%)で再建型の民事再生法は1件にとどまる。ブランドを棄損した料理店の再建は困難なことを示している。
 従業員数では、5人未満が76件(構成比89.4%)を占めた。
 副次的な要因では、物価高が16件(前年度5件)と3倍、人手不足も10件(同4件)と倍増した。



 専門料理店の運営にあたっては、内外装に趣向を凝らす店主もいる。この場合、初期投資も一般の料理店より高くなりがちだ。しかも、輸入食材は価格が高騰している。
 内憂外患によるコスト増に見舞われても、値上げは客離れを招き容易でない。熾烈な競争が続く専門料理店の倒産は、今後も高止まりしそうだ。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2026年3月30日号掲載予定「取材の周辺」を再編集)

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