タービレー(株)(旧・(株)高村、東京都中央区日本橋茅場町2−3−6、設立昭和38年2月、資本金1000万円、高村朝次社長)は1月31日、東京地裁に破産手続開始を申し立て2月1日開始決定を受けた。負債は債権者(金融機関とグループ会社)18名に対し約251億6000万円(保証債務を含む)。
同社は昭和3年の創業、38年2月に法人化した老舗の不動産分譲販売会社で、旧・タカムラグループの中核会社。バブル期には分譲販売のほか、別荘地(静岡県伊東市)購入者への温泉供給事業や、「山中湖高村美術館」(総投資額約50億円、アールヌーボーガラス工芸、日本画、クラシックカーなどを展示)を経営、ピーク時の平成2年9月期には年商約29億8400万円をあげていた。
しかし、近年は不況を反映して分譲販売が不振に陥っていたうえ、グループで進めていた大型別荘分譲計画などで借入が膨らみグループ各支社の経営が悪化、同社も平成16年9月期は年商4400万円に落ち込み赤字が連続していた。
対応策として16年6月に「私的再建スキーム」を公表、同社はグループ再建計画に基づき16年10月「山中湖高村美術館」を閉鎖、17年9月には現社名に商号変更して登記上本社を東京に移し今回の措置となった。
なお、旧・タカムラグループは事業を整理、新しく設立したタカムラ建設(株)と(株)タカムラ生コンにそれぞれ事業を譲渡して再建を進めている。
同時に破産手続開始決定を受けたグループ会社4社の概要は次の通り。
(株)テクニカル(東京都中央区日本橋茅場町2−3−6、設立平成16年10月、資本金4000万円、高村朝彦社長)建築工事、負債約81億7700万円。
ヨーケル(株)(旧・タカムラ生コン(株))(同所、設立昭和49年10月、資本金9000万円、同代表)生コンクリート製造、負債約66億1200万円。
シュラック(株)(旧・タカムラ生コン静岡(株))(同所、設立昭和57年12月、資本金2000万円、同代表)コンクリート製品製造、負債約21億円。
オクルード(株)(旧・タカムラ生コン大月(株))(同所、設立昭和57年12月、資本金2000万円、同代表)生コンクリート製造、負債約12億700万円。
丸玉観光(株)(京都市東山区三十三間堂廻り町644-2、設立昭和23年7月、資本金4億2102万9050円、片岡廣行代表)は2月16日、京都地裁より特別清算開始決定を受けた。負債は、金融債務を中心に約130億円。
同社は昭和6年3月創業、昭和23年7月法人化したホテル及び旅館運営業者。全盛期には本社地での「京都パークホテル」や「京都セントラル」の2ホテルのほか、滋賀県大津市でレジャー施設・宿泊施設「びわ湖パラダイス」と旅館「旅亭紅葉」を運営し、平成2年12月期には年商97億1768万円をあげていた。しかし、施設の更新がレジャーの多様化に追いつけなかったうえ、バブル崩壊後の団体客の減少等から集客難に陥っていた。また、既往の設備投資への借入負担が財務面を大きく圧迫し、平成6年12月期以降は常態的な赤字決算となり、累積損失額は100億円内外までに達していた。そうしたなか、平成10年12月に主力事業の一つであった「びわ湖パラダイス」を閉鎖し跡地を売却、その後も「京都パークホテル」、「京都セントラルイン」を売却し順次業務を縮小、最終的に運営していた「京都パークホテル」も16年12月に米金融グループへ売却していた。このため、17年4月に株主総会の決議により解散し、清算業務を進めるうえで最終的に今回の措置が採られた。
エビハラスポーツマン(株)(常陸大宮市照田1507、登記上:東京都中央区銀座8−17−6、設立昭和45年4月、資本金5000万円、海老原寿人代表、従業員100名)は2月17日、東京地裁に民事再生手続開始を申し立てた。負債は約125億7800万円(うち預託金約117億円)。
同社は昭和45年4月に設立されたゴルフ場経営会社。47年8月に「水戸グリーンカントリークラブ」(常陸大宮市)を開場、平成3年11月には照田コースを増設し、平成6年3月期には年商16億5000万円をあげていた。
しかし、その後は不況と同業との競争激化から入場者の減少、客単価の下落で業績は低下、平成8年3月期に「日本プロ」を開催したものの思惑通りの効果を得られず、16年12月期(平成12年決算期変更)は年商8億4300万円に落ち込み、累積赤字は10億9500万円にのぼっていた。また、平成11年から預託金の償還時期を迎え、会員には分割弁済やプレー券配布などで凌いできたが16年に償還停止となり、自力再建が困難な状況から民事再生法による再建を図ることになった。
(株)エフワン(名古屋市千種区今池5−1−5、設立昭和34年8月、資本金2500万円、古川雅康社長、従業員50名)は2月27日名古屋地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。負債は債権者約130名に対して保証債務含め約116億円。
同社は創業昭和6年に遡り、映画館「今池館」をオープンしたことが始まり。上記年月に(有)新今池興産を設立、パチンコホールの経営に携わる。昭和59年3月(株)エフワンへ組織変更して現在に至ったもの。名古屋市繁華街の一角である千種区今池にて、パチンコホール「スタジアム1100」「スタジアム600」の2店舗、映画館「国際劇場」「国際シネマ」、及び名古屋市中村区にパチンコホール「スタジアム500」を経営するほか、今池近隣の駐車場「エフワンパーキング」、賃貸ビルも併せて運営していた。平成16年4月期は主力事業であるパチンコホールが好調で、過去最高の売上高である304億9400万円をあげた。ただ、平成17年4月期は、同業者との競合激化に加え、「スタジアム500」を別会社へ賃貸したこともあって、258億5500万円の売上高に止まった。
近年、事業の多角化を指向し、不動産投資事業へ注力、名古屋、関西地区の物件など多額の資金を同事業へ投下していた。しかし、思惑通り軌道に乗らず投資資金が重荷となって、通常の資金繰りにも影響を及ぼし、急激な財務の悪化を招いていた。このような状況にあって、最近では不動産投資事業からの撤退を決断、所有資産売却などで債務の軽減に努めていたが、2月27日に支払期日が到来する同事業の手形決済資金調達が間に合わないおそれが生じたことから、自主再建を断念し、今回の措置へ踏み切った。
ジェイエス興産(株)(旧・サンジルシ醸造(株)、桑名市明正町1-572-1、設立昭和26年4月、資本金4億4500万円、佐藤信義代表清算人)は、2月6日東京地裁より特別清算手続開始決定を受けた。負債は約70億円。
同社は文化元年(1804年)の創業、昭和26年4月三重県桑名市で(株)佐藤信之助商店として法人化、38年3月サンジルシ醸造(株)に商号変更した醤油・味噌メーカー。「サンジルシ」ブランドの醤油・味噌を全国展開するほか酒類の卸売を併営、平成13年11月期には年商約106億円をあげていた。
しかし、バブル期の財テクや関連会社への資金支援で金融債務が膨張、一時は年商規模まで借入が膨らんでいた。そのため、主力金融機関の指導を受けて社内改革を推進する一方、酒類卸部門の営業譲渡及び不動産売却で借入を圧縮、経営改善に取り組んできた。そうした中、昨年11月1日付でヤマサ醤油(株)(千葉県銚子市)が出資する現・サンジルシ醸造(株)(旧・サンジルシ・フーズ(株)、三重県桑名市)に事業を譲渡するとともに現商号に変更し、同月30日開催の株主総会で解散を決議して清算に入っていた。
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