• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

2026年上半期「負債1,000万円未満」倒産 263件 3年連続で250件を上回る

~ 2026年上半期(1-6月)「負債1,000万円未満」倒産状況 ~


 2026年上半期(1-6月)の負債1,000万円未満の倒産は263件(前年同期比5.2%増)で、2年ぶりに前年同期を上回った。上半期としては、3年連続で250件を上回り、小・零細企業の市場退出に歯止めがかかっていない。月間平均は43.8件(前年同期41.6件)で推移している。

 産業別では、10産業のうち、増加が小売業、運輸業、情報通信業、サービス業他の4産業、減少が建設業、製造業、卸売業、金融・保険業、不動産業の5産業だった。農・林・漁・鉱業は前年同期と同件数の6件だった。
 2026年のドル/円相場は、2025年12月末の1ドル=155円98銭から6月末は1ドル=162円20銭に下落した。162円台は1986年11月以来、39年7カ月ぶりの円安水準となる。円安に伴う原材料やエネルギーコストの高止まりが続き、価格転嫁が難しい小・零細企業の経営を圧迫している。
 負債1,000万円以上と同1,000万円未満を合算した2026年上半期の企業倒産は、5,609件(前年同期比7.0%)で2013年(5,824件)以来、13年ぶりに5,000件台後半に達した。
 中東情勢の悪化による原油価格の高騰は足元で一服するが、経営体力を削られた状況下で人件費上昇や進まない価格転嫁で資金繰りが限界を迎える企業は急増している。また、税金滞納倒産が多いことも、手元資金がひっ迫する企業が多いことを示している。原油価格の落ち着きだけで業績が急速に回復する状況にはなく、今後も小・零細企業の倒産は高止まりが続く可能性が高い。
※本調査は、2026年1-6月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

負債1,000万円未満 件数推移

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「鳶工事業」が苦境、倒産が過去最多ペース ~ 16年ぶり100件超、職人不足とコスト対応がネック ~

「建設現場の花形」と言われる鳶職人の世界に逆風が吹く。足場から鉄骨、支柱工事など建設現場で欠かせないが、倒産が過去最多ペースだ。有効求人倍率は7.94倍と深刻な人材難の鳶業界にあって採用難と高い技能、経験が若者の育成に足かせになっている。鳶工事業の倒産を分析した

2

  • TSRデータインサイト

翻訳業が苦境、利益は3年で7割減 ~ AIと競合で破産したケースも ~

AIが翻訳業界にドラスティックな変化を迫っている。日進月歩で精度が向上するなか、言語間の壁が低くなっている。この余波が翻訳業界に広がり、業績は3期連続で減収減益に追い込まれた。

3

  • TSRデータインサイト

米穀卸、令和のコメ騒動で25年度の業績急伸 ~ 26年度はコメ価格下落で暗転へ ~

コメ価格の急騰や品不足で市場が混乱した「令和のコメ騒動」が過ぎ去った。コメを供給してきた米穀(米麦)卸売業は4期前と比べて売上高が約2倍、利益(最終利益)は4.5倍と、業績が急拡大したことが東京商工リサーチ(TSR)の調査でわかった。

4

  • TSRデータインサイト

「お弁当屋さん」の倒産、2年連続で過去最多へ ~ コメ価格下落と消費税引き下げもコスト高 ~

「お弁当屋さん」の倒産が急増している。2026年は8月までに83件に達し、これまで最多の2025年(1-12月)の89件超えが確実だ。コメ価格下落の兆しがみえ、食品の消費税率引き下げも控える。だが、肉や野菜などの食材や包装資材、電気・ガス料金の値上がり幅は大きく、経営の重しとなっている

5

  • TSRデータインサイト

2025年度の書店の利益、前年度の4.6倍に拡大 黒字企業が7割も、「増収増益」は13.4%

「本離れ」が言われて久しいが、書店経営が回復に転じた。全国の主な書店304社の2025年度の売上高合計は、6,121億4,000万円(前年度比1.6%増)、利益合計は40億2,600万円(同365.4%増)で、売上高は微増だったが、利益は前年度の4.6倍に急回復した。

TOPへ