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「士業」の倒産、2年連続最多

 「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。
 また、代表者の体調不良や死去、後継者の不在による事業停止など、後継者問題も資格の有無もネックになり容易でない。
 難関資格でも、経営は決して平たんでない「士業」の動向を東京商工リサーチが追った。
◇    ◇    ◇
 企業倒産(負債1,000万円以上)のうち、法律・特許・司法書士・土地家屋調査士・行政書士・公認会計士・税理士・社会保険労務士などの事務所(企業)を抽出した。
 調査開始の1990年度(4-3月)から2010年度までの20年間の年間件数は、10件を下回っていた。だが、個人事務所が中心だった「士業」も、2000年代に入ると法人化が可能となり、大所帯の事務所も増えて競争が激しくなった。
 倒産は、2011年度に初めて11件と10件を超え、2019年度の15件まで緩やかに増勢をたどった。コロナ禍は資金繰り支援で大幅に減少したが、その反動も出た2024年度は18件と急増、2025年度も18件で調査開始から2年連続で最多件数だった。

倒産原因、売上不振と代表死亡
 倒産の原因では、2025年度の18件のうち、10件(構成比55.5%)が売上不振だった。次いで、「その他」の5件(27.7%)が続く。「その他」の5件の大半は代表者の死亡だった。「士業」は資格が最低条件だけに、高齢化でキーマンが死去や体調不良で事業が継続できなくなると、一気に倒産リスクが高まることを示している。

コンプライアンス違反
 さらに、最近はコンプライアンス違反も目立つ。コンプラ違反が2024年度は4件、2025年度2件が倒産の引き金になった。
都内で税理士業務を展開していた法人は、コロナ支援の持続化給付金の不正受給を指南したとして、税理士法人の代表(当時)が逮捕され、事業継続が難しくなった。
◇    ◇    ◇
 その道のプロでも、経営とは別の手腕が必要だ。また、AIの進歩で「士業」の一部が取って代わられる可能性も出てきた。
 だが、人の気持ちを汲み、ベストの回答を導き出すことはAIでは難しい。信頼の証である「士業」だが、代表の体調管理やコンプラ意識、そして経営内容を加味すると、競争が激しい中では、一定数の倒産は避けられないだろう。

「士業」倒産年度推移

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