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緊迫続く中東情勢 企業の約8割で事業にマイナス ガソリン価格と原材料の高騰、品薄に根強い懸念

~2026年4月 「中東情勢」に関するアンケート調査 ~
 2月28日、アメリカとイスラエルがイランを攻撃し、イランはエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡を実質的に封鎖する対抗措置に出ていることが報道された。これにより原油価格が急騰し、原油だけでなくナフサなどの石油化学製品の原材料が品薄となり、一部樹脂製品はすでに値上がりしている。
 4月8日、米国とイランは2週間の停戦に合意したと伝えられるが、その間もイスラエルがレバノンを攻撃したと報じられるなど、ホルムズ海峡が全面開放されるかまだ不透明な状況が続く。この状況を受け、国内企業の約8割が「マイナスの影響がある」と回答した。
 
 東京商工リサーチ(TSR)は3月31日~4月7日、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃が企業の事業活動にどのような影響を与えるか緊急アンケートを実施した。
 「マイナスの影響がある」と回答した企業は78.7%(7,196社中、5,665社)に達した。理由は、「原油由来の素材・原材料の高騰によるコスト増」が70.4%(5,567社中、3,923社)で最多。次いで「ガソリン価格の高騰」が64.8%(3,608社)で、燃料や物価の高騰を懸念する声が目立つ。
 このほか、「塗料用シンナーが調達できない」(建設業、東京都)、「中東からのオーダーがキャンセルとなった」(卸売業、兵庫県)など、切実な声も聞かれた。
 紛争の影響で経営戦略を「すでに見直している」と回答した企業は15.2%(6,602社中、1,010社)で、製造業や農・林・漁・鉱業で回答が多かった。「経営戦略を見直す可能性はない」との回答も24.9%(1,647社)あったが、事態が長期化すると、サプライチェーンの混乱や原料、原油価格の高騰が長引くだけに、事業計画も見直しを迫られる企業が増えそうだ。
※本調査は、2026年3月31日~4月7日までインターネットを通じて実施しているアンケートのうち、有効回答7,196社を集計・分析した。
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義した。



Q1.アメリカとイスラエルのイランへの攻撃は貴社の事業活動にどのような影響を与えていますか?(択一回答) 
「マイナスの影響がある」が約8割
 アメリカとイスラエルのイラン攻撃で事業活動への影響を聞いた。7,196社から回答を得た。
 最多が「少しマイナス」の40.8%(7,196社中、2,937社)。次いで、「大いにマイナス」の37.9%(2,728社)、「とくに影響はない」の20.6%(1,489社)と続く。「大いにマイナス」、
「少しマイナス」の合計は78.7%(5,665社)に達し、中東情勢の悪化は多くの企業が事業活動に好ましくないと考えている。
 規模別では、「マイナスの影響がある」と回答したのが大企業が80.9%(524社中、424社)、中小企業が78.5%(6,672社中、5,241社)で、大企業が中小企業を2.4ポイント上回った。



Q2. Q1で「大いにマイナス」「少しマイナス」と回答された方に伺います。理由は何ですか?(複数回答) 
「原油由来の素材・原材料の高騰によるコスト増」が7割
 中東情勢の悪化が事業活動にマイナスの影響をもたらす理由を聞いた。5,567社から回答を得た。
 最多は、「原油由来の素材・材料の高騰によるコスト増」が70.4%(5,567社中、3,923社)。次いで、「ガソリン価格の高騰」が64.8%(3,608社)、「原油由来の素材・原材料の調達難」が45.5%(2,537社)と続き、原材料の価格高騰や調達難、ガソリン価格上昇への懸念を示す企業が多かった。
 規模別では、「為替市場の不安定化」が大企業が31.1%(411社中、128社)に対して中小企業では20.6%(5,156社中、1,063社)で、海外との取引も多い大企業が中小企業を10.5ポイント上回った。
 一方、「ガソリン価格の高騰」は中小企業が65.5%(3,379社)に対し、大企業が55.7%(229社)で、中小企業が9.8ポイント上回った。攻撃直後、ガソリン価格が急騰し、中小企業も直接影響を受けたことが表れているようだ。



Q3.今回の紛争がどの程度長引いたら、貴社は現在の経営戦略(調達や販売、人事、提携など)を見直す可能性がありますか?(択一回答) 
「見直す可能性はない」が最多
 どの程度紛争が長引いたら経営戦略を変更するか聞いた。6,602社から回答を得た。
 最多は、「見直す可能性はない」の24.9%(6,602社中、1,647社)。次いで、「2~3カ月」の22.2%(1,470社)、「4~6カ月」の18.6%(1,228社)と続く。
 このほか、「すでに見直している」との回答が15.2%(1,010社)あり、企業によって対応は分かれている。

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