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アナログ「広告」業界 倒産が10年間で最多ペース コスト上昇を背景に、デジタル対応との格差が拡大

~ 2025年度4‐1月「広告制作業」の倒産動向 ~


 ポスター、チラシなどの「広告制作業」の倒産が、急増している。2025年度4-1月は10カ月で39件(前年同期比21.8%増)に達し、2016年度以降では同期間の最多を更新した。
 現状ペースをたどると、年度では2016年度以降で最多だった2017年度の48件を超える可能性も出てきた。  
 人流が制限されたコロナ禍は、資金繰り支援策の効果で倒産は大幅に抑制された。だが、近年はSNSなどを中心としたネット広告需要が拡大し、アナログ媒体がメインの企業は大きな影響を受けており、中小の広告制作業者の淘汰が加速している。

 経済活動や人流の回復は、広告需要の持ち直しに追い風をもたらした。だが、同時にアナログ媒体からデジタルへシフトが急激に進み、業界構造は大きく変化している。この流れを受けて、従来のビジネスモデルでは多様なニーズに対応できず、受注減に見舞われる企業が増えている。
 さらに、急速に進化するAIがデジタルニーズに一層拍車を掛け、AIを活用した高度なマーケティング手法が求められるが、人的投資やシステム投資に踏み切れない企業は競争力を急速に失っている。
 日々、デジタル化やAIなどのテクノロジーが進化する中、デジタル対応やデータ活用力を備えた企業と旧来型ビジネスモデルから脱却できない企業間の格差は拡大しており、広告制作業界は適者生存か淘汰か、あるいは再編・集約の局面に入りつつある。
※本調査は、日本標準産業分類の「広告制作業」の倒産(負債1,000万円以上)を集計、分析した。

「広告制作業」倒産 件数推移                            



原因別:最多は「販売不振」の27件(前年同期比±0%、構成比69.2%)で、約7割を占めた。次いで、「既往のシワ寄せ」7件(前年同期2件) 、「他社倒産の余波」2件(同1件)が続く。

形態別:最多が「破産」の38件(前年同期比18.7%増、構成比97.4%)。業績不振に陥った広告制作業は再建のハードルは高く、消滅型の破産を選択することが多い。

負債額別:「1億円未満」が36件(前年同期比38.4%増、構成比92.3%)で9割を超えた。小資本でスタートでき、負債規模も小さい傾向にある。1億円以上は3件(前年同期6件)にとどまり、小規模倒産を中心に推移した。

資本金別:「1百万円以上5百万円未満」が15件(前年同期9件)で最多。次いで、「1千万円以上5千万円未満」が13件(同15件)、「5百万円以上1千万円未満」が6件(同3件)で続く。

従業員数別:「5人未満」が32件(前年同期27件)で全体の8割を占めた。次いで、「10人以上20人未満」が4件(同2件)、「5人以上10人未満」が3件(同3件)で事業規模の小さい企業の倒産が目立つ。

地区別:関東が32件(前年同期19件)で最多。次いで中部(同2件)と近畿(同±0件)が各3件、東北が1件(同0件)だった。都道府県別では、東京都が25件で最多だった。

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