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記録的な株高も業績に「プラスの影響」は23.5% 中小企業は「業況と株高は連動しない」が7割を超す

〜2026年2月「昨今の株高と業績の関係性」アンケート調査〜

 

 2025年12月、日本銀行は金融政策決定会合で政策金利を0.75%程度に引き上げることを決定したが、 2月12日の日経平均は自民党の衆院選圧勝を受け、一時5万8,000円の史上最高値を付けた。

 「金利が上がると、株価は下落しやすい」というシーソーの関係(逆相関)は通用しない動向のなかで、記録的な株高が業績に「プラスの影響を与える」と回答した企業は、23.5%にとどまることがわかった。
 「プラスの影響を与える」と回答した企業のうち、「大いにプラス」と回答した企業は2.9%、「どちらかというとプラス」は20.6%だった。一方、「影響はない」は74.3%で、7割超の企業は記録的な株高でも、業績への好影響を実感できていないようだ。「マイナスの影響を与える」は2.1%だった。

 東京商工リサーチ(TSR)は1月30日~2月6日、記録的な株高と業績の関係についてアンケート調査を実施した。株高が業績に「プラスの影響を与える」と回答した企業は23.5%で、約4社に1社にとどまった。
 「プラスの影響を与える」と回答した割合が大きい産業は、保有株式の評価益拡大や運用収益が業績に直結する金融・保険業が42.8%と最も高かった。次いで、投資需要が業績に寄与しやすい不動産業が32.2%、卸売業26.1%、建設業25.0%と続く。
 「業況と株価推移は連動する」と回答した割合が大きい産業は、不動産業が20.1%(134社中、27社)で最も高かった。不動産価格の高騰も重なり株価上昇をプラスに評価しているようだ。
 一方、「10年前も業況と株価推移が連動していると感じない」との回答は72.9%に達し、中小企業を中心に、現在の株価は業績と関係なく「実感なき株高」との受け止め方も多い。
※本調査は、1月30日~2月6日にインターネットによるアンケート調査を実施し、有効回答4,919社を集計・分析した。調査は今回が初めて。
※資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義した。


Q1.日経平均株価が5万円を超えるなど高値圏で推移しています。株高は貴社の業績にプラスの影響を与えてますか?(単一回答)

「プラスの影響を与える」は23.5%

 全企業で株高が業績に「プラスの影響を与える」と回答した企業は23.5%(4,919社中、1,157社)で、2割の企業にとどまった。「プラスの影響を与える」と回答した企業のうち、「大いにプラス」と回答した企業は2.9%(143社)だった。

 一方、「影響はない」は74.3%(3,655社)で7割超を占め、「マイナスの影響を与える」は2.1%(107社)だった。「マイナスの影響を与える」のうち、「どちらかというとマイナス」が1.7%(86社)、「大いにマイナス」が0.4%(21社)だった。
 規模別では「プラスの影響を与える」は、大企業31.4%(369社中、116社)、中小企業22.8%(4,550社中、1,041社)で、大企業が8.6ポイント高かった。

Q1.日経平均株価が5万円を超えるなど高値圏で推移しています。株高は貴社の業績にプラスの影響を与えてますか?(単一回答)


産業別 金融・保険業が「プラスの影響を与える」42.8%で最大

 Q1の回答を産業別で分析した。「プラスの影響を与える」と回答した割合が大きい産業は、保有株式の評価益拡大や、運用収益の増加が業績に直結する、金融・保険業が42.8%(56社中、24社)と、最も高かった。次いで、投資需要増加で取引が活発化しやすい不動産業32.2%(161社中、52社)と続く。

 一方、「マイナスの影響を与える」は、小売業が4.7%(255社中、12社)で最も高く、農・林・漁・鉱業4.6%(43社中、2社)が続く。また「影響はない」は、情報通信業が78.0%(287社中、224社)、サービス業他76.9%(967社中、744社)が上位に並んだ。

産業別 金融・保険業が「プラスの影響を与える」42.8%で最大


Q2.貴社の業況と昨今の株価推移は連動していると感じますか?10年前と比較して回答してください。(単一回答)

「昨今の方が業況と株価推移に連動」10.9%

 4,133社が回答した。「昨今も10年前も業況と株価推移が連動していると感じない」が最も多く、72.9%(3,013社)だった。「昨今の方が業況と株価推移は連動」は、10.9%(453社)で1割にとどまったが、「10年前の方が業況と株価推移は連動」は9.3%(385社)で、1.6ポイント上回った。

 規模別では、「昨今も10年前も業況と株価推移が連動していると感じない」は、大企業67.3%(315社中、212社)、中小企業73.3%(3,818社中、2,801社)で、中小企業が6.0ポイント高かった。一方で、「昨今の方が業況と株価推移は連動」は、大企業14.9%(47社)、中小企業10.6%(406社)で、大企業は昨今の業況に、中小企業は10年前の業況に連動と回答する企業が多い傾向が出た。

Q2.貴社の業況と昨今の株価推移は連動していると感じますか?10年前と比較して回答してください。(単一回答)


産業別 不動産業が「昨今の方が業況と株価推移は連動」20.1%で最大

 Q2の回答を産業別で分析した。「昨今の方が業況と株価推移は連動」と回答した割合が大きい産業は、不動産業で20.1%(134社中、27社)と、最も高かった。不動産価格の高騰により好調な業況と株価推移が連動していることがわかる。

産業別 不動産業が「昨今の方が業況と株価推移は連動」20.1%で最大


業種別 「昨今の方が業況と株価推移は連動」不動産取引業が最多

 Q2の回答を業種別で分析した(回答分母10社以上)。「昨今の方が業況と株価推移は連動」は、不動産取引業23.4%(64社中、15社)が最も多く、次いで機械等修理業21.4%(14社中、3社)だった。株高を「プラスの影響を与える」と回答した割合が大きい不動産業に含まれる「不動産取引業」が、業況との連動も感じている結果となった。

 一方、「10年前の方が業況と株価推移は連動」は水運業27.2%(11社中、3社)が最も多く、次いで鉄鋼業26.3%(38社中、10社)だった。
 興味深いことに、「飲食店」と「木材・木製品製造業」は昨今も10年前も、上位10位に入っており、業種内で二極化が進んでいることがわかる。

業種別 「昨今の方が業況と株価推移は連動」不動産取引業が最多

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