• TSRデータインサイト

「円安」倒産 1月では10年間で最多の6件 43カ月連続で発生、負債は11倍に大幅増

~ 2026年1月の「円安」関連倒産動向 ~


 2026年1月の「円安」倒産は、6件(前年同月比100.0%増)と2倍に増加した。2022年7月から43カ月連続で発生し、1月では2017年以降の10年間で最多となった。
 負債総額は62億4,000万円(同1,062.0%増)と、前年同月の11.6倍に大幅に増加した。負債59億300万円を抱えて1月5日、民事再生法の適用を申請したジュピターコーヒー(株)(東京)が押し上げた。

 ドル円相場は、1月23日17時に1ドル=158円39銭だったが、1月26日以降、米国のレートチェックなどで、日米の為替介入の警戒感が強まり、1月28日には一時、1ドル=152円25銭まで円高が進行した。
 円高による輸入価格の下落には時間が必要だが、再び円安に戻す可能性も残しており、当面は物価が高止まりした状態で、円安倒産は現状レベルでの推移が見込まれる。

 1月の「円安」倒産は、小売業3件(前年同月1件)、卸売業2件、運輸業1件だった。実質賃金が11月までで11カ月連続で前年同月を下回り、個人消費に密接な小売業で価格転嫁の難しさを示している。

円安関連倒産月次推移

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

政策金利引き上げ 「1年は現状維持」が59.6% すでに「上昇」が52.0%、借入金利は上昇局面に

企業の59.6%が、これ以上の政策金利の引き上げに「待った!」を希望していることがわかった。今後の望ましい政策金利の引き上げ時期は、「向こう1年は現状維持」が59.6%で最多だった。「引き下げ」も23.6%あり、企業経営の観点では利上げを望む声は少数(16.6%)にとどまった。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の12.2%が事業資金を個人名義で調達 保証債務に上乗せ負担、債務整理や廃業を複雑に

事業資金を代表者名義で調達したことのある中小企業は12.2%に達することがわかった。政府や金融界は「経営者保証ガイドライン」(適用開始2014年2月)や「事業再生ガイドライン」(同2022年4月)などを通じ、企業が抱える債務を整理する際に個人保証が足かせにならないよう取り組んでいる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年「早期・希望退職募集」は 1万7,875人 、リーマン・ショック以降で3番目の高水準に

2025年の「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は43社(前年57社)で、募集人数は1万7,875人(同78.5%増)に達したことがわかった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年7-9月の客室単価 1万6,975円 稼働率80%超え 人手不足の解消が課題

ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年7-9月期の平均客室単価は、1万6,975円(前年同期比8.9%増)で前年同期を上回った。7-9月期で、13ブランドの平均が前年を上回るのは3年連続。平均稼働率は83.9%で前年同期を2.9ポイント上回り、 稼働率も3年連続で上昇している。

5

  • TSRデータインサイト

【最新決算】 私立大学、半数以上が赤字に転落 売上高トップは順天堂、利益トップは帝京大学

全国の私立大学を経営する545法人のうち、半数を超える287法人が直近の2025年3月期決算で赤字だったことがわかった。  

TOPへ