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オウケイウェイヴが取引先に債権者破産手続きの申立てを決議

 (株)オウケイウェイヴ(TSR企業コード:296105848、渋谷区、名証ネクスト)は3月15日、投資運用業のRaging Bull合同会社(TSR企業コード:298290464、渋谷区)に対して、債権者として破産手続開始の申立てを行うことを決議したと発表した。近日中に申立てる予定。

 オウケイウェイヴの発表によると、Raging Bull社に運用を委託した34億2,900万円が契約通りに運用されず、入金された資金を他の投資家への支払いに充てる、いわゆるポンジスキームだったことが明らかになり、現在まで回収できていない状況が続いているという。

 Raging Bull社は2022年4月、破産手続きを弁護士に一任していた。しかし、Raging Bull社自身が破産申請するための予納金を納付する資力がなかったことから、取り下げられたとしている。Raging Bull社はその後、事業を継続して行っている様子がなく、今後も財務体質の改善は一向に期待できない状況が続いている。
 こうしたなか、オウケイウェイヴは、Raging Bull社が特定の他の債権者に対して優先的に弁済を行っていた可能性がある旨の情報を得たとし、少しでも債権の回収可能額を増やすため、破産手続き開始の申立てを行うことにした。

 今後、裁判所によりRaging Bull社の破産手続開始要件の存否が判断され、破産開始決定が出る可能性がある。

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