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【負債1,000万円未満の倒産】44件すべて「破産」

~ 2023年2月「負債1,000万円未満の倒産」状況 ~


 2023年2月の負債1,000万円未満の企業倒産は44件(前年同月比51.7%増)で、2月では2020年以来、3年ぶりに前年同月を上回り、2018年以来の40件台に乗せた。
 このうち、「新型コロナ」関連倒産は21件(同425.0%増)で、負債1,000万円未満の倒産のほぼ半数(構成比47.7%)を占めた。構成比は、2022年11月の38.6%を上回り、過去最高を更新した。


 産業別は、最多が「サービス業他」の24件(前年同月比84.6%増、構成比54.5%)。2月としては2010年(22件)を上回り、2009年以降の15年間で最多を記録。サービス業他は、医療,福祉事業(2→7件)、学術研究,専門・技術サービス業(3→6件)、飲食業(4→6件)などが増加。
 次いで、小売業6件(同500.0%増)、卸売業5件(前年同月ゼロ)と続く。


 原因別は、最多が「販売不振」の27件(前年同月比42.1%増、構成比61.3%)。以下、「他社倒産の余波」6件(前年同月ゼロ)、「事業上の失敗」5件(前年同月比66.6%増)の順。


 資本金別は、「個人企業他」を含む1千万円未満が42件(前年同月比55.5%増、構成比95.4%)で、大半が小・零細企業だった。


 形態別は、「破産」が44件(前年同月比51.7%増)で、2月は2年連続ですべて破産だった。負債1,000万円未満の企業は、小・零細規模のため資金余力が乏しい企業が多い。また、ビジネスモデルも差別化が難しいため、資金繰りに行き詰まると破産を選択するケースが多い。


 コロナ関連の支援策は、時間とともに効果が薄れ、業績回復の鈍さで息切れ倒産が増えている。「実質無利子・無担保融資(ゼロ・ゼロ融資)」の元金返済と利払いが本格化するが、物価や人件費などの上昇によるコストアップから、返済原資を確保できない中小・零細企業が増えるとみられる。さらに、過剰債務を抱えた企業は、倒産だけでなく早い段階での廃業や事業譲渡も視野に入れた決断も必要になっている。


※ 本調査は、2023年2月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない、負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。



倒産44件、3年ぶりに前年同月を上回る


 2023年2月の負債1,000万円未満の倒産は44件(前年同月比51.7%増)で、2月としては2020年以来、3年ぶりに前年同月を上回った。
 「新型コロナ」関連倒産は21件(同425.0%増、前年同月4件)で、負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は47.7%(前年同月13.7%)となり、調査を開始した 2020年2月以降では2022年11月の38.6%を超え、最高となった。
 負債1,000万円未満の倒産のほとんどは小・零細企業で、資金繰りを下支えしたコロナ関連の支援効果も薄れ、業績回復の遅れが倒産に繋がりやすくなっている。


負債1,000万円未満の倒産 件数推移

【産業別】サービス業他が5割超


 産業別では、10産業のうち、建設業、製造業、金融・保険業、情報通信業を除く、6産業で前年同月を上回った。
 最多は、サービス業他の24件(前年同月比84.6%増)で、2年ぶりに前年同月を上回った。
2月としては2010年(22件)を超え、2009年以降の15年間で最多を更新した。構成比は54.5%で、前年同月の44.8%から9.7ポイント上昇した。
 このほか、農・林・漁・鉱業1件(前年同月ゼロ)と小売業6件(前年同月比500.0%増)がが2年ぶり、卸売業5件(前年同月ゼロ)と運輸業3件(同2件)が3年ぶり、不動産業2件(同1件)が4年ぶりに、それぞれ前年同月を上回った。一方、製造業が1件(前年同月比80.0%減)で2年ぶり、建設業が2件(同66.6%減)で3年ぶり、情報通信業がゼロ(前年同月1件)で3年連続で、それぞれ前年同月を下回った。金融・保険業は、7年連続で発生がなかった。
 
 業種別は、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師の施術所4件(前年同月ゼロ)、一般貨物自動車運送業3件(同ゼロ)、生鮮魚介卸売業、写真業、食堂,レストランが各2件(同ゼロ)、園芸サービス業、大工工事業、型枠大工工事業、織物手加工染色整理業、自動車部分品・附属品卸売業、ジュエリー製品卸売業、婦人服小売業、電気機械器具小売業、花・植木小売業、中古品小売業、無店舗小売業、土地売買業、貸事務所業、広告業、測量業、そば・うどん店、配達飲食サービス業、一般機械修理業が各1件だった。


負債1,000万円未満の倒産 産業別

【形態別】2年連続で破産が100.0%


 形態別は、「破産」が44件(前年同月比51.7%増、前年同月29件)で、3年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は、2年連続で100.0%だった。一方、再建型の会社更生法は2009年以降の15年間、民事再生法は2年連続、それぞれ発生しなかった。
 負債1,000万円未満の倒産は、資金余力が乏しい小・零細企業がほとんど。自力での経営再建や事業再構築は難しく、業績改善の見通しが立たなくなると事業継続を断念し、債務整理のために破産を選択するケースが多い。

【原因別】販売不振が6割


 原因別は、最多が「販売不振」の27件(前年同月比42.1%増)で、3年ぶりに前年同月を上回った。ただ、構成比は61.3%で、前年同月の65.5%より4.2ポイント低下した。
 「既往のシワ寄せ」は、前年同月と同件数の2件だった。
 『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は29件(同38.0%増)で、2年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は65.9%で、前年同月の72.4%より6.5ポイント低下した。
 このほか、「事業上の失敗」が5件(同66.6%増)で、2年連続で前年同月を上回った。また、前年同月は発生しなかった「運転資金の欠乏」が2件、「他社倒産の余波」が6件。
 一方、代表者の病気や死亡を含む「その他」が2件(同60.0%減)で、9年ぶりに前年同月を下回った。

【資本金別】1千万円未満が9割超


 資本金別は、「1千万円未満(個人企業他を含む)」が42件(前年同月比55.5%増、前年同月27件)で、3年ぶりに前年同月を上回った。構成比は95.4%で、前年同月の93.1%より2.3ポイント上昇した。内訳は、「1百万円以上5百万円未満」20件(同81.8%増、同11件)、「個人企業他」11件(前年同月比±0.0%)、「1百万円未満」8件(同100.0%増)、「5百万円以上1千万円未満」3件(同200.0%増)だった。
 このほか、「1千万円以上5千万円未満」が、前年同月と同件数の2件。また、「5千万円以上1億円未満」が2012年以降の12年間、「1億円以上」が2010年以降の14年間で、それぞれ発生していない。

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