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2年連続で減少、過去15年間で5番目の少なさ ~ 2022年度上半期(4-9月)「負債1,000万円未満の倒産」調査 ~

  2022年度上半期(4-9月)の負債1,000万円未満の企業倒産は195件(前年同期比17.3%減)で、年度上半期では2年連続で前年同期を下回り、2015年度(180件)以来、7年ぶりに200件を下回った。ただ、「新型コロナ」関連倒産は61件(前年同期58件)で、負債1,000万円未満の倒産の31.2%を占め、前年同期の24.5%から6.7ポイント上昇した。

 産業別は、最多が「サービス業他」の91件(前年同期比15.7%減、構成比46.6%)で、年度上半期としては2016年度以来、6年ぶりに100件を下回った。以下、「建設業」43件(前年同期比30.3%増)、「小売業」20件(同42.8%減)の順。
 原因別は、最多が「販売不振」の134件(同23.8%減)で、全体の約7割(構成比68.7%)を占めた。このほか、「他社倒産の余波」16件(前年同期比33.3%減)、「事業上の失敗」15件(同150.0%増)だった。
 資本金別は、「個人企業他」を含む資本金1,000万円未満が186件(同16.5%減)で、構成比は95.3%を占め、ほとんどが小・零細企業だった。
 形態別は、「破産」が191件(前年同期比16.2%減)で全体の97.9%を占め、構成比は15年間で最高となった。経営に行き詰まった小・零細企業は事業再建の道が険しく、事業継続の断念を迫られる実状が浮き彫りとなった。
 コロナ関連の支援策は、企業の資金繰りを下支えし倒産抑制に大きな効果をみせた。しかし、長引くコロナ禍で業績回復が遅れ、さらにここにきて円安や資源高などによる物価上昇、人手不足が顕在化し、業況は一段と厳しさを増している。過剰債務に陥った小・零細企業は新たな資金調達も難しく、廃業を含めた支援が急務になってくる。

  • 本調査は、2022年度上半期(4-9月)に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない、負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

年度上半期195件、2年連続で前年同期を下回る

 2022年度上半期(4-9月)の負債1,000万円未満の倒産は195件(前年同期比17.3%減)で、年度上半期では2年連続で前年同期を下回った。2008年度以降の15年間では、2014年度(189件)に次いで5番目に低い水準に落ち着いた。
 「新型コロナ」関連倒産は61件(前年同期58件)で、負債1,000万円未満の倒産の31.2%(前年同期24.5%)だった。
 負債1,000万円未満の倒産は、ほとんど小・零細企業で、資金力が乏しい。倒産自体は低水準だが、業績回復が進まず、コロナ借入の返済が始まり事業継続を断念するケースが増えつつある。

1000万未満

【産業別】10産業のうち、7産業で減少

 産業別では、10産業のうち、増加したのは建設業と不動産業、情報通信業の3産業で、7産業が減少した。
 最多は、サービス業他の91件(前年同期比15.7%減)で、年度上半期では2年連続で前年同期を下回り、2016年度(73件)以来、6年ぶりに100件を下回った。ただ、構成比は46.6%で、前年同期の45.7%から0.9ポイント上昇した。
 このほか、農・林・漁・鉱業が5件(前年同期比16.6%減)で5年ぶり、製造業6件(同14.2%減)と卸売業11件(同57.6%減)、運輸業1件(同85.7%減)が2年連続、小売業が20件(同42.8%減)で2年ぶりに、それぞれ前年同期を下回った。金融・保険業は、年度上半期では2008年度以降の15年間で初めて発生がなかった(前年同期1件)。
 一方、不動産業が8件(同60.0%増)が2年連続、建設業43件(同30.3%増)と情報通信業10件(同25.0%増)が2年ぶりに、それぞれ前年同期を上回った。
 業種別では、建築工事業8件(同166.6%増)、受託開発ソフトウェア業7件(同±0.0%)、エステティック業6件(同100.0%増)、建築リフォーム工事業とペット・ペット用品小売業、労働者派遣業が各4件などで前年同期を上回った。

1000万未満

【形態別】消滅型の倒産が97.9%

 形態別は、最多が「破産」の191件(前年同期比16.2%減、前年同期228件)で、年度上半期では2年連続で前年同期を下回った。構成比は97.9%を占め、前年同期の96.6%から1.3ポイント上昇した。
 このほか、「取引停止処分」が2件(前年同期1件)、「民事再生法」(同4件)と「特別清算」(同3件)が各1件だった。
 負債1,000万円未満の倒産は、ほとんどが小・零細企業が占めている。業績不振が続くなか、先行きの見通しが立たない企業が多い。このため、経営再建や事業再構築に資金を回す余力はなく、事業継続を断念するケースが多い。

【原因別】販売不振が約7割

 原因別では、「販売不振」が134件(前年同期比23.8%減)で最多だったが、年度上半期では2年連続で前年同期を下回った。負債1,000万円未満の倒産の約7割(構成比68.7%)を占め、前年同期の74.5%から5.8ポイント低下。「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が16件(前年同期比33.3%減)だった。『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は143件(前年同期比22.2%減、前年同期184件)で、2年連続で前年同期を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は73.3%で、前年同期の77.9%より4.6ポイント低下した。
 このほか、「他社倒産の余波」16件(前年同期比33.3%減)と代表者の病気や死亡を含む「その他」9件(前年同期比10.0%減)が、それぞれ2年連続で前年同期を下回った。一方、「事業上の失敗」15件(同150.0%増)と「運転資金の欠乏」8件(同33.3%増)が、それぞれ2年ぶりに前年同期を上回った。

【資本金別】1千万円未満が9割超

 資本金別は、「1千万円未満(個人企業他を含む)」が186件(前年同期比16.5%減、前年同期223件)で、年度上半期としては2年連続で前年同期を下回った。構成比は95.3%で、前年同期の94.4%より0.9ポイント上昇した。
 内訳は、「1百万円以上5百万円未満」65件(同25.2%減、同87件)、「個人企業他」60件(同26.8%減、同82件)、「1百万円未満」40件(同14.2%増、同35件)、「5百万円以上1千万円未満」21件(同10.5%増、同19件)だった。
 このほか、「1千万円以上5千万円未満」が9件(前年同期比30.7%減)で、2年連続で前年同期を下回った。「5千万円以上1億円未満」は2019年度より4年連続、「1億円以上」は2012年度より11年連続で、年度上半期では発生していない。

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