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負債1千万円未満の倒産、2カ月連続で減少、7月としては過去15年間で3番目の少なさ

  2022年7月の負債1,000万円未満の企業倒産は24件(前年同月比35.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。7月としては、2年連続で減少し、2008年以降では2012年(20件)に次いで、3番目の低水準だった。また、「新型コロナ」関連倒産は9件(前年同月11件)で、2月(4件)以来、5カ月ぶりに10件を下回った。

 産業別では、最多が「サービス業他」の13件(前年同月比18.7%減)で、負債1,000万円未満の倒産の54.1%と半数以上を占めた。次いで、「建設業」4件(同±0.0%)、「小売業」3件(同57.1%減)の順。
 原因別は、「販売不振」が16件(前年同月比44.8%減)で最も多く、全体の66.6%を占めた。次いで、「他社倒産の余波」が5件(前年同月比16.6%減、構成比20.8%)で、関連会社の連鎖倒産がほとんどだった。
 資本金別は、個人企業他10件(前年同月14件)を含む1,000万円未満が22件(前年同月比37.1%減)で、構成比は91.6%になった。
 形態別は、「破産」23件(同36.1%減)で全体の95.8%を占め、業績低迷から抜け出せず事業継続を断念する小・零細規模の事業者が多いことを示す。

コロナ禍の資金繰り支援策は、急激な業績悪化に見舞われ資金繰りに苦しむ企業に大きな効果をもたらした。しかし、長引くコロナ禍で業績回復が遅れ、疲弊している企業は多い。さらに、円安や資源高、ウクライナ情勢などで物価が上昇し、人手不足も顕在化している。過剰債務から抜け出せない企業は、新たな資金調達が難しく、資金余力も限界に達しつつある。アフターコロナに向けた小・零細企業の事業再生や廃業への支援が必要な時期を迎えている。

  • 本調査は、2022年7月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、通常の企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない、負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

2カ月連続で前年同月を下回る

 2022年7月の負債1,000万円未満の倒産は24件(前年同月比35.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。2022年に入り、1月の20件に次ぐ2番目の低水準となった。
 「新型コロナ」関連倒産は9件(前年同月11件)で、2022年2月(4件)以来、5カ月ぶりに10件を下回った。ただ、構成比は37.5%で、2022年では6月(36.6%)を抜いて最高を記録した。
 小・零細企業は資産背景がぜい弱で、コロナ禍での資金繰り支援で負債が膨らんでいる。ゼロ・ゼロ融資の元金据置期間が終了し、返済が本格的に始まる時期を迎えている。長期化するコロナ禍で業績回復が遅れると、資金繰りに窮する企業が増えることが懸念される。

1000万未満

【産業別】不動産業のみ増加、減少は5産業、同数は4産業

 産業別件数では、10産業のうち、不動産業のみ増加した。一方、減少は卸売業、小売業、運輸業、情報通信業、サービス業他の5産業。同数は農・林・漁・鉱業、建設業、製造業、金融・保険業の4産業だった。
 最多は、サービス業他の13件(前年同月比18.7%減、前年同月16件)で、7月としては2年連続で前年同月を下回った。構成比は54.1%で、前年同月の43.2%から10.9ポイント上昇した。
 このほか、卸売業ゼロ(前年同月5件)、情報通信業2件(同3件)は2年連続、小売業3件(同7件)は2年ぶり、運輸業ゼロ(同1件)は3年ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。
 一方、唯一増加した不動産業は1件(同ゼロ)で、2年ぶりに前年同月を上回った。
 農・林・漁・鉱業は2009年より14年連続、金融・保険業は2016年より7年連続で、倒産は発生していない。

 業種別件数では、一般電気工事業、受託開発ソフトウェア業、ペット・ペット用品小売業などで各2件発生。このほか、土木工事業、建築リフォーム工事業、かばん・袋物小売業、デザイン業、酒場,ビヤホール、喫茶店、お好み焼き・焼きそば・たこ焼店などで各1件発生した。

1000万未満

【形態別】消滅型の倒産が95.8%

 形態別件数は、「破産」が23件(前年同月比36.1%減、前年同月36件)と最も多く、7月としては2年連続で前年同月を下回った。負債1,000万円未満の倒産の95.8%を占め、前年同月の97.2%から1.4ポイント低下した。
 このほか、「民事再生法」は前年同月と同件数の1件だった。
 負債1,000万円未満の倒産は、小・零細企業がほとんど。業績低迷が続くなか、先行きの見通しが立たず、また資金余力も乏しく、経営立て直しより事業継続を断念するケースが多い。

【原因別】販売不振が6割超

 原因別件数では、最多が「販売不振」の16件(前年同月比44.8%減)で、7月としては2年連続で前年同月を下回った。負債1,000万円未満の倒産の6割超(構成比66.6%)を占め、前年同月の78.3%から11.7ポイント低下した。「既往のシワ寄せ(赤字累積)」は、2017年以来、5年ぶりに発生がなかった(前年同月1件)。
 『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は16件(前年同月比46.6%減、前年同月30件)で、2年連続で前年同月を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は66.6%で、前年同月(81.0%)より14.4ポイント低下した。
 このほか、「事業外の失敗」が2件(前年同月ゼロ)で、2017年以来、5年ぶりに発生。また、代表者の病気や死亡を含む「その他」が1件(同ゼロ)で、2年ぶりに発生した。
 一方、「他社倒産の余波」が5件(同6件)で、2年連続で前年同月を下回った。

【資本金別】1千万円未満が9割超

 資本金別件数は、「1千万円未満(個人企業他を含む)」が22件(前年同月比37.1%減、前年同月35件)で、7月としては2年連続で前年同月を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は91.6%で、前年同月の94.5%より2.9ポイント低下した。
 内訳は、「個人企業他」が10件(同28.5%減、同14件)、「1百万円以上5百万円未満」が7件(同50.0%減、同14件)、「1百万円未満」が5件(前年同月比±0.0%)、「5百万円以上1千万円未満」がゼロ(前年同月2件)だった。
 このほか、「1千万円以上5千万円未満」が前年同月と同件数の2件。また、「5千万円以上1億円未満」と「1億円以上」は、10年以上発生していない。

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