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クレベリン措置命令で業績悪化、大幸薬品が希望退職を募集 上場以来初めての実施

 正露丸や衛生用品を手掛ける大幸薬品(株)(TSR企業コード:570119936、大阪市西区、東証プライム)は5月31日、約30名の希望退職者を募集すると発表した。対象者は今年7月31日時点で満40歳以上、59歳未満の正社員または無期雇用社員。募集期間は6月13日から6月22日。同社の希望退職者の募集は上場以来初となる。

 クレベリンの景品表示をめぐる問題による過剰在庫などで、同社の最終損益は2021年12月期に95億9400万円の赤字、22年12月第1四半期も17億4800万円の赤字が続いた。今後も感染管理事業の業績回復が不透明で、コスト削減を急いでいる。

 5月13日、代表取締役らの役員報酬の減額の延長なども発表していた。

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【解説】秀和システムの法的整理、異変察知は「船井電機より前」

(株)秀和システム(TSRコード:292007680、東京都)への問い合せは、船井電機(株)(TSRコード:697425274、大阪府)の破産の前後から急増した。ところが、あるベテラン審査マンは「ERIが弾けた時からマークしていた」と耳打ちする。

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2025年3月期決算(6月27日時点) 上場企業「役員報酬1億円以上開示企業」調査

2025年3月期決算の上場企業の多くで株主総会が開催された。6月27日までに2025年3月期の有価証券報告書を2,130社が提出した。このうち、役員報酬1億円以上の開示は343社、開示人数は859人で、前年の社数(336社)および人数(818人)を超え、過去最多を更新した。

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1-6月の「訪問介護」倒産 2年連続で最多 ヘルパー不足と報酬改定で苦境が鮮明に

参議院選挙の争点の一つでもある介護業界の倒産が加速している。2025年上半期(1-6月)の「訪問介護」の倒産が45件(前年同期比12.5%増)に達し、2年連続で過去最多を更新した。

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船井電機の債権者集会、異例の会社側「出席者ゼロ」、原田義昭氏は入場拒否

破産手続き中の船井電機(株)(TSRコード:697425274、大阪府)の第1回債権者集会が7月2日、東京地裁で開かれた。商業登記上の代表取締役である原田義昭氏は地裁に姿を見せたものの出席が認めらなかった。会社側から債務者席への着座がない異例の事態で14時から始まった。

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1-6月の「人手不足」倒産 上半期最多の172件 賃上げの波に乗れず、「従業員退職」が3割増

中小企業で人手不足の深刻な影響が広がっている。2025年上半期(1-6月)の「人手不足」が一因の倒産は、上半期で最多の172件(前年同月比17.8%増)に達した。

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