• TSRデータインサイト

王将フードサービス、好調なテイクアウトなどで当期純利益が過去最高

 「餃子の王将」などを展開する(株)王将フードサービス(TSR企業コード:641133189、東証プライム)は5月16日、2022年3月期の連結決算を発表。当期純利益が創業以来、過去最高を更新し、88億700万円を計上した。時短営業などで店内飲食の回復は遅れたが、強化したテイクアウトで大幅増収を確保。効率的なシフト編成のほか、補助金収入も利益を押し上げ、これまでの過去最高2020年3月期の当期純利益53億1100万円を大幅に上回った。

 2022年3月期の連結決算は、売上高847億7500万円(前期比5.2%増)、営業利益69億5900万円(同14.6%増)、当期純利益88億700万円(同105.4%増)で増収増益だった。テイクアウトやデリバリーの比率が高まり、客単価が上昇したことも好業績の背景だ。

 王将フードサービスは5月14日から、餃子や炒飯など14商品で20円から30円(税抜)値上げした。餃子は税込(店内飲食)で、西日本で242円から264円、東日本では264円から286円にそれぞれ改定した。

餃子の王将

‌最高益を更新した王将フードサービス(TSR撮影)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ