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負債1000万円未満の倒産4月は42件、2カ月連続で前年同月を上回る

 2022年4月の負債1,000万円未満の企業倒産は42件(前年同月比13.5%増)で、2カ月連続で前年同月を上回った。また、負債1,000万円未満の「新型コロナ」関連倒産は14件(前年同月11件)で、構成比は33.3%(同29.7%)と初めて30%台に乗せた。
 産業別では、最多が「サービス業他」の22件(前年同月比37.5%増)。次いで、「建設業」の11件(同450.0%増)で、この2産業で約8割(構成比78.5%)を占めた。
 原因別では、「販売不振」が31件(前年同月比29.1%増)と最も多く、7割超(73.8%)を占めた。『不況型』倒産(赤字累積+販売不振+売掛金等回収難)の構成比は80.9%だった。
 資本金別は、1,000万円未満が40件(前年同月比14.2%増)で、全体の95.2%を占めた。
 形態別は、42件すべてが「破産」だった。企業規模が小さいほど業績低迷から脱却する方策が限定されやすい。先行きの見通しが立たず、事業再建でなく事業継続を断念する企業が多いことを示している。
 コロナ関連の支援策は事業規模を問わず多くの企業に浸透し、企業倒産の抑制に大きな効果をみせた。ただ、4月は負債1,000万円未満だけでなく、同1,000万円以上の倒産も増加しており、支援効果の一巡を印象付けている。同時に、支援策の副作用で過剰債務を抱えた小・零細企業は多く、売上回復が遅れるほど経営体力は疲弊する。
 長引くコロナ禍の収束は不透明で、さらに円安や資源高、ウクライナ情勢などの要因も重なり、資金繰り支援策の効果も限界に近づきつつある。実質無利子・無担保融資(ゼロ・ゼロ融資)も返済期限を迎えるなか、リスケ対応だけでは限界もあり、これまで以上に事業再構築や経営再建、廃業に向けた支援が急がれる。

  • 本調査は、2022年4月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、通常の企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない、負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

2カ月連続で前年同月を上回る

 2022年4月の負債1,000万円未満の倒産は42件(前年同月比13.5%増)で、2カ月連続で前年同月を上回った。2カ月連続で前年同月を上回るのは2020年9月-10月以来、18カ月ぶり。
 「新型コロナ」関連倒産は14件(前年同月11件)で、構成比が初めて3割台(構成比33.3%)に達した。
 小・零細企業ほど資金面や経営体力が乏しい。業績回復が進まず、過剰債務で資金調達余力も乏しい中小・零細企業の打つ手は段々と狭まりつつある。このため、負債1,000万円未満の企業倒産も次第に増勢を強める可能性が高まっている。

1000万未満

【産業別】建設業・情報通信業・サービス業他の3産業で増加

 産業別では、10産業のうち、建設業と情報通信業、サービス業他の3産業で増加した。一方、減少は製造業と卸売業、小売業の3産業で、同数は4産業だった。
 最多は、サービス業他の22件(前年同月比37.5%増)で、4月としては2年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は52.3%で、前年同月の43.2%を9.1ポイント上回った。
 次いで、建設業が11件(前年同月比450.0%増、構成比26.1%)で、2年ぶりに増加。この2産業で、負債1,000万円未満の倒産の約8割(構成比78.5%)を占めた。
 このほか、情報通信業2件(前年同月比100.0%増)で、3年ぶりに前年同月を上回った。
 一方、製造業がゼロ(前年同月3件)、卸売業が2件(前年同月比71.4%減)で3年ぶり、小売業2件(同60.0%減)は2年ぶりに、それぞれ前年同月を下回った。
 業種別では、食堂,レストラン(1→3件)、建築工事業(ゼロ→2件)、内装工事業(1→2件)、警備業(ゼロ→2件)などで増加が目立つ。

1000万未満

【形態別】破産が100.0%

 形態別では、「破産」が42件(前年同月比16.6%増)で、4月としては2年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は100.0%(前年同月97.2%)だった。構成比が100.0%は2020年以来、2年ぶり。
 「民事再生法」は2020年より3年連続、「特別清算」は2015年から8年連続、「取引停止処分」は2年ぶりに発生がなかった。
 「会社更生法」は2008年以降、15年間で1件も発生していない。
 負債1,000万円未満の倒産は小・零細企業が大半で、業績不振から抜け出す地力もノウハウも乏しく、厳しい先行きから事業継続を断念するケースが多いとみられる。

【原因別】販売不振が7割超

 原因別は、最多が「販売不振」の31件(前年同月比29.1%増)で、4月としては2年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は73.8%(前年同月64.8%)だった。
 「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が3件(前年同月比200.0%増)で、2年ぶりに増加した。
 『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は34件(前年同月比36.0%増、前年同月25件)で、2年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は80.9%で、前年同月の67.5%より13.4ポイント上昇した。
 このほか、「運転資金の欠乏」が2件(前年同月1件)で5年ぶりに前年同月を上回り、「事業上の失敗」は前年同月と同件数の2件だった。

【資本金別】1千万円未満が9割超

 資本金別件数は、「1千万円未満(個人企業他を含む)」が40件(前年同月比14.2%増、前年同月35件)で、4月度としては2年ぶりに前年同月を上回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は95.2%で、前年同月の94.5%より0.7ポイント上昇した。
 内訳は、「個人企業他」が17件(同183.3%増、同6件)、「1百万円以上5百万円未満」が12件(同29.4%減、同17件)、「1百万円未満」が8件(同11.1%減、同9件)、「5百万円以上1千万円未満」が3件(前年同月比±0.0%)だった。
 このほか、「1千万円以上5千万円未満」が前年同月と同件数の2件。
 また、「5千万円以上1億円未満」は5年連続、「1億円以上」は2012年以降、11年連続で、それぞれ発生しなかった。

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