• TSRデータインサイト

コロナ破たん、14カ月連続で月間100件超え 「新型コロナウイルス」関連破たん【3月24日16:00 現在】

   3月24日は16時時点で「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が12件判明、全国で累計2,963件(倒産2,822件、弁護士一任・準備中141件)となった。
2021年は2月以降100件超えが続き、9月以降は4カ月連続で最多を更新、12月は過去最多の174件を記録した。2021年の年間件数は1,718件に達し、2020年の843件に比べて2倍に増加した。
2022年1月は113件と5カ月ぶりに前月を下回ったが、2月は153件と前月を大幅に上回り、3月も24日現在で136件に達し、14カ月連続で100件を超えた。
倒産集計の対象外となる負債1,000万円未満の小規模倒産は累計146件判明。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計で3,109件となった。
「まん延防止等重点措置」は全地域で解除され、飲食業をはじめとするサービス業や消費関連産業の期待が膨らんでいる。一方、経済活動が活発化すれば、運転資金の確保も経営課題となるほか、アフターコロナを見据えての様々な変化に対応する必要にも迫られる。
政策支援、金融機関によるリスケ対応をはじめ、3月4日には経済産業省や金融庁などが「中小企業活性化パッケージ」を公表、企業支援策は引き続き拡充されている。ただし、業績不振の長期化で過剰債務に陥った企業は増加している。息切れやあきらめによる脱落が徐々に増え、コロナ破たんは当面、高水準で推移するとみられる。

【都道府県別】(負債1,000万円以上) ~ 山形県40件、広島県で70件目が判明 ~

 都道府県別では、東京都が623件(倒産601件、準備中22件)に達し、全体の2割強(構成比21.0%)を占め、突出している。以下、大阪府305件(倒産293件、準備中12件)、福岡県142件(倒産135件、準備中7件)、神奈川県(倒産129件、準備中4件)と愛知県(倒産131件、準備中2件)、兵庫県(倒産128件、準備中5件)が各133件で並び、北海道108件(倒産104件、準備中4件)、埼玉県107件(倒産97件、準備中10件)と続く。
24日は大阪府で4件、山形県で2件など全国で12件判明し、山形県が40件、広島県が70件に達した。10件未満は2県、10~20件未満が10県、20~50件未満が20府県、50件以上100件未満が7県、100件以上は8都道府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上) ~ 飲食が最多の498件、建設、アパレル、食品卸、宿泊が続く ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が最多で498件に及ぶ。営業制限が続いた地域を中心に、経営体力の消耗やあきらめによる飲食業の新型コロナ破たんがさらに増加する可能性も強まっている。
次いで、工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が322件、小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)の233件。このほか、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が132件。インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が117件と、上位を占めている。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した2,919件の負債額別では、1千万円以上5千万円未満が最多の1,097件(構成比37.5%)、次いで1億円以上5億円未満が950件(同32.5%)、5千万円以上1億円未満が541件(同18.5%)、5億円以上10億円未満が172件(同5.8%)、10億円以上が159件(同5.4%)の順。
負債1億円未満が1,638件(同56.1%)と半数以上を占める。一方、100億円以上の大型破たんも6件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した2,822件の形態別では、破産が2,510件(構成比88.9%)で最多。次いで民事再生法が122件(同4.3%)、取引停止処分が117件(同4.1%)、特別清算が60件、内整理が12件、会社更生法が1件と続く。
「新型コロナ」関連倒産の9割を消滅型の破産が占め、再建型の会社更生法と民事再生法の合計は1割未満にとどまる。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。
先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した2,802件の従業員数の合計は2万7,894人にのぼった。
2,802件の内訳では従業員5人未満が1,599件(構成比57.0%)と、半数以上を占めた。次いで、5人以上10人未満が545件(同19.4%)、10人以上20人未満が345件(同12.3%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
また、従業員50人以上の破たんは2021年上半期(1-6月)で17件、下半期(7-12月)で15件。2022年は6件発生している。


※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


0324以上

‌               (負債1,000万円以上)                  

0324未満

‌               (負債1,000万円未満を含む)                      

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ