• TSRデータインサイト

マレリホールディングス(株)が事業再生ADRを申請 取引金融機関は約30先

 マレリホールディングス(株)(TSR企業コード:022746064、法人番号:7010001178910、さいたま市北区日進町2-1917、設立2016(平成28)年10月、資本金1億円、代表取締役: デイヴィッド・ジョン・スランプ氏ほか)は3月1日、事業再生実務家協会に事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)を申請した。
 2020年12月期現在の有利子負債合計(単体)は1兆1707億9300万円で、取引金融機関はメインバンクのみずほ銀行のほか、中国や台湾などアジアの金融機関、日本の生命保険会社など約30先。
 事業再生ADRは民事再生法など法的手続きによらない再生手続き。通常、金融債務のみを対象とし商取引債務は対象外だが、原則、全対象債権者の合意が必要で、合意を得られなければ法的手続きに移行する可能性もある。

 マレリホールディングスは、大手自動車部品メーカーのマレリ(株)(TSR企業コード:291139833、法人番号:8030001014831、同所、設立1938(昭和13)年8月25日、資本金4億円、代表取締役:藤井司氏)を中核として複数の企業でグループを形成している。
 マレリは、空調システムや内装など自動車部品の製造を手掛け、旧:カルソニックカンセイ(株)として知られる。2005年に日産自動車(株)(TSR企業コード:350103569、法人番号:9020001031109、横浜市西区)の出資を受け、連結子会社となっていた。その後、日産自動車の事業再編により、2016年に米国投資会社KKRのグループが当社を買収し2017年5月に上場廃止した。

 2018年3月期にはマレリ単体では売上高3523億7100万円、当期利益103億2400万円を計上。2019年にはイタリアの大手自動車部品メーカーのマニエッティ・マレリと経営統合し、事業拡大を狙っていた。事業再編や構造改革を進めていたが、主要取引先の日産自動車の不振や新型コロナウイルスによる自動車メーカーの生産数の減少、半導体不足などから経営が急激に悪化。2020年12月期(2019年に決算期変更)は売上高2148億2600万円まで落ち込み、3期連続の赤字となる282億1400万円を計上。資金繰り悪化による当社の支払い振りに注目が集まっていた。
 3月7日に第1回債権者会議が開催される予定。

マレリ

‌マレリの本社(TSR撮影)

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ