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負債1,000万円未満の倒産 累計472件、新型コロナ関連倒産は92件【2021年】

 2021年(1-12)月の負債1,000万円未満の企業倒産は472件(前年比25.0%減)。2021年は3月と5月を除き、10カ月で前年同月を下回り、2017年以来、4年ぶりに400件台にとどまった。
 負債1,000万円未満の新型コロナ関連倒産は92件(2020年42件)で、前年の2.1倍に達した。負債1,000万円未満の倒産のうち、約5社に1社(構成比19.4%)が新型コロナ関連倒産だった。
 産業別は、最多がサービス業他の230件(前年比23.3%減)で、全体の5割弱(構成比48.7%)を占めた。このうち、コロナ禍での時短営業や酒類提供の自粛などがあった飲食業は70件(前年比31.3%減、構成比14.8%)にとどまり、給付金や協力金などの各種支援に支えられた。
 原因別の最多は、「販売不振」の345件(同23.3%減、同73.0%)で、業績不振から抜け出せず、事業継続を断念するケースが多い。資本金別は、1,000万円未満が439件(同24.5%減、同93.0%)と、ほとんどが小・零細規模の企業だった。
 コロナ禍での資金繰り支援策は、大企業から中小・零細企業まで多くの企業が恩恵を受けた。しかし、業績回復が遅れた企業では、債務の過剰感が増している。
 長期化するコロナ禍で小・零細事業者の経営体力は消耗し、支援効果も薄れつつある。さらに、新変異株「オミクロン株」の感染が加速度的に拡大していて、業況の先行きも不透明となってきた。新たな給付金や助成金が見込めない限り、支援策に依存した事業者のなかには廃業を決断する可能性も高まっている。今後は、資金繰り支援だけでなく、事業再構築や経営再建に向けた新たな支援策も必要だ。

  • 本調査は、2021年1-12月に全国で発生した企業倒産(法的、私的)のうち、通常の企業倒産集計(負債1,000万円以上)に含まれない、負債1,000万円未満の倒産を集計、分析した。

倒産472件、新型コロナ関連倒産の構成比は19.4%

 2021年の負債1,000万円未満の企業倒産は472件(前年比25.0%減)で、2017年(489件)以来、4年ぶりに400件台にとどまった。
 コロナ禍での資金繰り支援や給付金などの下支えにより、3月(49→53件)、5月(17→38件)を除く、10カ月で前年同月を下回った。
 負債1,000万円未満の倒産のうち、新型コロナ関連倒産は92件で、前年(42件)の2.1倍に増加。また、構成比は19.4%(前年6.6%)と、12.8ポイント上昇した。
 緊急事態宣言などが全面解除され、2021年10月以降、事業は本格的に再開した。しかし、ここにきて、新変異株「オミクロン株」の感染が加速度的に拡大している。業績回復が遅れ、債務の過剰感が増すなかで、今後の動向が注視される。

1000万未満

【産業別】10産業のうち、7産業で減少

 産業別は、10産業のうち、農・林・漁・鉱業と金融・保険業、運輸業を除く、7産業で前年を下回った。
 最多は、サービス業他の230件(前年比23.3%減)で、2年ぶりに前年を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は48.7%(前年47.6%)だった。
 そのほか、小売業63件(前年比3.0%減)は3年連続、不動産業8件(同33.3%減)、製造業16件(同52.9%減)、卸売業39件(同32.7%減)は2年ぶり、情報通信業23件(同54.9%減)は4年ぶり、建設業67件(同23.8%減)は5年ぶりに、それぞれ前年を下回った。
 一方、運輸業16件(同14.2%増)は2年連続、金融・保険業3件(同200.0%増)は3年ぶりに、それぞれ増加した。
 新型コロナ関連倒産では、最多がサービス業他の54件(構成比58.6%、前年24件)で、前年の2.2倍に増加。このうち、「酒場,ビヤホール(居酒屋)」8件(前年1件)、「バー,キャバレー,ナイトクラブ」5件(同3件)などが増加し、緊急事態宣言などによる休業や時短営業の影響を大きく受けた。

1000万未満

【形態別】破産457件で、構成比は96.8%

 形態別は、法的倒産が470件(前年比25.0%減)だった。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は99.57%(前年99.52%)で、2012年以降の10年間で最高を記録した。
 「破産」が457件(前年比25.2%減)で、法的倒産の9割以上(97.2%)を占めた。
 「民事再生法」は8件(前年13件)で、すべてが小規模個人再生手続きだった。
 また、「特別清算」は5件(同3件)、「取引停止処分」は2件(同3件)だった。
 負債1,000万円未満は小・零細企業が中心で、先行きの見通しが立たず事業継続をあきらめるケースが多く、消滅型の「破産」がほとんど。

【原因別】販売不振の構成比73.0%

 原因別は、最多が「販売不振」の345件(前年比23.3%減、構成比73.0%)で、2015年以来、6年ぶりに前年を下回った。
 「既往のシワ寄せ(赤字累積)」は26件(同4.0%増、同5.5%)で、2年連続で増加した。
 『不況型』倒産(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は371件(前年比22.3%減、前年478件)だった。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は78.6%で、前年の75.8%より2.8ポイント上昇した。
 そのほか、代表者の病気や死亡を含む「その他」は29件(前年比31.8%増)。「他社倒産の余波」は37件(同47.8%減)で、中核企業との連鎖倒産が大半を占めた。
 また、「事業上の失敗」は17件(同55.2%減)、「運転資金の欠乏」は11件(同35.2%減)で、設立10年未満の企業がほとんどだった。

【資本金別】1千万円未満の構成比93.0%

 資本金別は、「1千万円未満(個人企業他を含む)」が439件(前年比24.5%減、前年582件)で、2015年以来、6年ぶりに前年を下回った。負債1,000万円未満の倒産に占める構成比は93.0%で、前年(92.3%)より0.7ポイント上昇した。
 内訳は、「個人企業他」が160件(前年比24.8%減、前年213件)、「1百万円以上5百万円未満」が157件(同27.3%減、同216件)、「1百万円未満」が79件(同11.2%減、同89件)、「5百万円以上1千万円未満」が43件(同32.8%減、同64件)だった。
 そのほか、「1千万円以上5千万円未満」が32件(同31.9%減、同47件)。
 「5千万円以上1億円未満」は前年と同件数の1件。
 「1億円以上」は、2年連続で発生がなかった。

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