• TSRデータインサイト

HIS 最終赤字500億円、2期連続の赤字で業績不振が長期化

赤字幅が倍増、不正受給の影響も懸念

 「Go To トラベル」の補助金を子会社が不正受給していた問題が表面化した(株)エイチ・アイ・エス(TSR企業コード:292203993、東京都港区、東証1部)は12月28日、2021年10月期(連結)の最終赤字が500億5000万円だったと発表した。最終赤字は2期連続で、赤字幅は20年(250億3700万円)から倍増。売上高は前期から7割減の1185億6300万円とコロナ禍で業績不振が長期化している。

HIS

‌業績不振が長期化しているHIS(TSR撮影)

 HISは24日、「Go To トラベル」の不正受給を巡り、疑いのある子会社2社の社内調査委員会の報告書を公表した。不正受給の疑いは最大で6億8329万円にのぼり、不正受給した補助金は返還する意向を示した。
 2022年10月期の連結業績予想は、未定としている。

HIS

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【TSRの眼】「トランプ関税」の影響を読む ~ 必要な支援と対応策 ~

4月2日、トランプ米国大統領は貿易赤字が大きい国・地域を対象にした「相互関税」を打ち出し、9日に発動した。だが、翌10日には一部について、90日間の一時停止を表明。先行きが読めない状況が続いている。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の賃上げ率「6%以上」は9.1% 2025年度の「賃上げ」 は企業の85%が予定

2025年度に賃上げを予定する企業は85.2%だった。東京商工リサーチが「賃上げ」に関する企業アンケート調査を開始した2016年度以降の最高を更新する見込みだ。全体で「5%以上」の賃上げを見込む企業は36.4%、中小企業で「6%以上」の賃上げを見込む企業は9.1%にとどまることがわかった。

3

  • TSRデータインサイト

ホテル業界 インバウンド需要と旅行客で絶好調 稼働率が高水準、客室単価は過去最高が続出

コロナ明けのインバウンド急回復と旅行需要の高まりで、ホテル需要が高水準を持続している。ホテル運営の上場13社(15ブランド)の2024年10-12月期の客室単価と稼働率は、インバウンド需要の高い都心や地方都市を中心に、前年同期を上回った。

4

  • TSRデータインサイト

2024年度の「後継者難」倒産 過去2番目の454件 代表者の健康リスクが鮮明、消滅型倒産が96.6%に 

2024年度の後継者不在が一因の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は、過去2番目の454件(前年度比0.8%減)と高止まりした。

5

  • TSRデータインサイト

2025年「ゾンビ企業って言うな!」 ~ 調達金利の上昇は致命的、企業支援の「真の受益者」の見極めを ~

ゾンビ企業は「倒産村」のホットイシューです、現状と今後をどうみていますか。 先月、事業再生や倒産を手掛ける弁護士、会計士、コンサルタントが集まる勉強会でこんな質問を受けた。

TOPへ