• TSRデータインサイト

HIS 最終赤字500億円、2期連続の赤字で業績不振が長期化

赤字幅が倍増、不正受給の影響も懸念

 「Go To トラベル」の補助金を子会社が不正受給していた問題が表面化した(株)エイチ・アイ・エス(TSR企業コード:292203993、東京都港区、東証1部)は12月28日、2021年10月期(連結)の最終赤字が500億5000万円だったと発表した。最終赤字は2期連続で、赤字幅は20年(250億3700万円)から倍増。売上高は前期から7割減の1185億6300万円とコロナ禍で業績不振が長期化している。

HIS

‌業績不振が長期化しているHIS(TSR撮影)

 HISは24日、「Go To トラベル」の不正受給を巡り、疑いのある子会社2社の社内調査委員会の報告書を公表した。不正受給の疑いは最大で6億8329万円にのぼり、不正受給した補助金は返還する意向を示した。
 2022年10月期の連結業績予想は、未定としている。

HIS

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ