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コロナ禍で売上高が半減  「遊園地・テーマパーク運営企業の業績動向」調査

 長引く新型コロナ感染拡大が、遊園地やテーマパーク運営企業の経営を直撃している。コロナ禍で収容人数の制限や営業時間の短縮要請などでイベントの縮小や延期が続き、入場者数の減少が痛手となった。
 東京商工リサーチでは国内の遊園地・テーマパークを運営する167社の業績を調査した。167社の最新期決算の売上高合計は4,254億5,500万円(前期比50.5%減)で、売上高は半減した。
 また、167社のうち、減収企業は141社(構成比84.4%)と8割を超えた。このうち、前期比較で減収率10%超は126社(同75.4%)と、7割超を占めた。
 2021年10月1日、政府は全国で緊急事態宣言などを解除したが、国内の遊園地・テーマパークに対しては、依然としてソーシャルディスタンスの確保や徐々に入場者数を増やすなど、「新型コロナウイルス感染拡⼤予防ガイドライン」に沿った対策を求めている。秋以降のコロナ感染者数の減少で、徐々に入場者数の制限は緩和されているが、新たな変異株「オミクロン株」も確認された。2022年もコロナ前の業績を取り戻すことは難しそうだ。

  • 本調査は、東京商工リサーチの企業データベース(390万社)から、日本産業分類(小分類)「遊園地、テーマパーク経営企業」のうち、2020年4月期~2021年3月期を最新期とし、3期連続で業績比較が可能な企業を抽出し、分析した。

前期から売上高が半減

 遊園地・テーマパーク運営企業167社の最新期の売上高は4,254億5,500万円(前期比50.5%減)で、2年連続で減収となった。
 最新期はほぼ1年間、コロナ禍での運営となり、外出自粛、休園措置等で売上減少に拍車が掛かった。
 一方、最新期の当期純利益は954億4,900万円の赤字(前期744億3,900万円の黒字)だった。減収で固定費を賄えず、赤字企業が相次いだ。

遊園地

減収率10%超が7割

 167社の最新期の売上高の増減収別では、減収が141社(構成比84.4%)と8割を超えた。増収は18社(同10.8%)で、前期の70社から52社減少した。
 売上高の伸長率は、「▲10%未満」が126社(構成比75.4%)で最も多く、7割を超えた。
 以下、「0~5%未満」が14社(同8.4%)「▲10~▲5%未満」が7社(同4.2%)の順。一方、10%以上は9社(同5.4%)と、1割にも満たなかった。

遊園地

最新期は赤字が約6割

 利益が判明した125社の最新期の最終損益は、赤字が前年より27社増え73社(構成比58.4%)と、約6割を占めた。
 一方、黒字は52社(同41.6%)で、前年より29社減少した。黒字企業では、雇用調整助成金や受取保険金を中心とした特別利益などを計上し、黒字を確保した企業が多かった。

遊園地

売上高トップは(株)オリエンタルランド

 売上高トップは(株)オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート)の1,460億1,500万円(前年比63.1%減)。コロナ禍の休園や再開後も感染拡大防止で入場者数制限を実施し、2021年度の来場者数は756万人(同74%減)と開園以来、過去最低となった。
 次いで、(株)バンダイナムコアミューズメント(ナムコ・ナンジャタウン)の550億6,800万円(同22.3%減)、(株)東京ドーム(東京ドームシティアトラクションズ)の292億6,900万円(同56.7%減)と続く。

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北陸は増収企業ゼロ

 地区別では、北陸が増収企業がなく、減収企業率は100%(社数3社)だった。次いで、減収率が高かったのは九州93.3%(同28社)、近畿90.0%(同18社)、関東86.0%(同43社)、中国83.3%(同4社)と続く。
 一方、増収企業率が高かったのは東北20.0%(同2社)、中部18.2%(同4社)、北海道15.4%(同2社)、中国16.7%(同1社)だった。

遊園地


 10月1日、新型コロナ感染拡大に対応した緊急事態宣言とまん延防止措置が全面解除され、次第に落ち着きを取り戻し始めている。また、国内のワクチンの2回接種率は全人口の77.6%(12月17日時点)に達し、ワクチン接種が進んだ欧米並みの個人消費の活性化が期待されている。
 遊園地・テーマパーク運営企業は、新型コロナの新規感染者数の減少で、次第に通常営業に戻しつつあるが、コロナ禍の影響は続き、コロナ前の水準には及ばない。
 再開が期待される「Go To キャンペーン」は、業績面への寄与は大きいが、具体的な時期は見通せずコロナ前の売上回復までの道のりは長い。
 遊園地・テーマパーク運営会社は、三密を避けた各種イベント開催による集客を模索し、来場者の客単価の上昇、土産品や飲食メニューの拡充など、入場チケット収入以外の売上確保にも取り組んでいる。
 大手テーマパークはアフターコロナを見据え、積極的なアトラクション開設や設備の拡充にも取り組んでいる。だが、集客力に限界を抱える地方の遊園地・テーマパーク運営会社は、地域の人口減少や少子高齢化で、投資効果が見通せず集客に苦戦する可能性がある。コロナ禍を契機に、立地や企業規模による格差が一段と広がる可能性も出ている。

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