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JAL2期連続赤字へ 最終赤字は1460億円の見通し

前期から赤字額は半減に

 旅客需要の回復が遅れている日本航空(株)(TSR企業コード:291141005、東京都品川区、東証1部)は、2022年3月期の連結最終利益が1460億円の赤字となりそうだと発表した。赤字となれば2期連続。ANAホールディングス(株)(TSR企業コード:290096677、東京都港区、東証1部)も同期の最終利益は1000億円の赤字予想で、旅行や出張など旅客需要の回復が鈍く、航空業界は新型コロナの影響が長引いている。
 11月2日に公表した2022年3月期(連結、IFRS)の業績予想は、売上高(売上収益)7660億円(前期比59.2%増)と急速な国内旅客の回復と好調な国際貨物が寄与する見通しだが、コロナ禍前と比べると依然として厳しい環境が続く。最終利益1460億円の赤字(前期2866億9300万円の赤字)と過去最大の赤字だった前期から約1406億円赤字幅が縮小する計画。固定費の削減効果が出てきた。
 同時に発表した2021年4-9月中間(連結)は、売上高2906億4700万円(前年同期比49.2%増)、最終利益1049億7600万円の赤字(前年同期1612億2600万円の赤字)だった。国際貨物が好調だったが、旅客数は4-9月でコロナ前の2019年同期と比べ国際線が7%、国内線も3割の水準にとどまった。

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