• TSRデータインサイト

ANAHD下方修正 旅客需要の回復が鈍く、通期予想を黒字から1000億円の赤字へ

中間の国際貨物は過去最高の売上高を更新

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績回復が遅れているANAホールディングス(株)(TSR企業コード:290096677、東京都港区、東証1部)は10月29日、2022年3月期の連結最終利益の予想を従来の35億円の黒字から1000億円の赤字に下方修正した。夏季の緊急事態宣言の発令などで旅行や出張など国内旅客の回復が遅れ、最終黒字の確保が難しくなった。
 2022年3月期の連結業績予想は、売上高1兆600億円(従来予想1兆3800億円)で前回予想から3200億円引き下げた。国際貨物は堅調だが、旅客需要の回復時期が従来計画から遅れたことが響いた。営業利益1250億円の赤字(同280億円の黒字)、最終利益1000億円の赤字(同35億円の黒字)と黒字から一転、赤字に予想を下方修正した。
 同時に発表した2021年4-9月の連結決算は、前年同期比47.7%増の売上高4311億2500万円と大幅増収だった。旅客需要の回復は遅れているが、国際貨物は過去最高の売上を更新した。営業利益は1160億700万円の赤字(前年同期2809億5000万円の赤字)と減便などコスト削減効果で、赤字幅は大幅に縮小した。

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

政策金利引き上げ 「1年は現状維持」が59.6% すでに「上昇」が52.0%、借入金利は上昇局面に

企業の59.6%が、これ以上の政策金利の引き上げに「待った!」を希望していることがわかった。今後の望ましい政策金利の引き上げ時期は、「向こう1年は現状維持」が59.6%で最多だった。「引き下げ」も23.6%あり、企業経営の観点では利上げを望む声は少数(16.6%)にとどまった。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の12.2%が事業資金を個人名義で調達 保証債務に上乗せ負担、債務整理や廃業を複雑に

事業資金を代表者名義で調達したことのある中小企業は12.2%に達することがわかった。政府や金融界は「経営者保証ガイドライン」(適用開始2014年2月)や「事業再生ガイドライン」(同2022年4月)などを通じ、企業が抱える債務を整理する際に個人保証が足かせにならないよう取り組んでいる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年「早期・希望退職募集」は 1万7,875人 、リーマン・ショック以降で3番目の高水準に

2025年の「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は43社(前年57社)で、募集人数は1万7,875人(同78.5%増)に達したことがわかった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年7-9月の客室単価 1万6,975円 稼働率80%超え 人手不足の解消が課題

ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年7-9月期の平均客室単価は、1万6,975円(前年同期比8.9%増)で前年同期を上回った。7-9月期で、13ブランドの平均が前年を上回るのは3年連続。平均稼働率は83.9%で前年同期を2.9ポイント上回り、 稼働率も3年連続で上昇している。

5

  • TSRデータインサイト

【最新決算】 私立大学、半数以上が赤字に転落 売上高トップは順天堂、利益トップは帝京大学

全国の私立大学を経営する545法人のうち、半数を超える287法人が直近の2025年3月期決算で赤字だったことがわかった。  

TOPへ