• TSRデータインサイト

上場企業「役員報酬1億円以上開示企業」調査 前年の開示人数を超す可能性も

 6月29日までに2021年3月期の有価証券報告書を提出した企業は、累計2071社に達した。
 このうち、報酬1億円以上の個別開示を行った企業は225社・477人で、前年の開示人数533人(257社)を超す可能性も出てきた。。

【6月29日17:00 現在】 個別開示49社・118人

 6月29日に、2021年3月期決算の有価証券報告書を提出した企業は443社。このうち、報酬1億円以上の個別開示を行った企業は49社・118人だった。

最多は三菱UFJFGの11人で前年比1人増

 29日は、三菱UFJフィナンシャル・グループ11人(前年10人)、ダイキン工業7人(同6人)、 三菱電機7人(同1人)などが、複数人の個別開示を行った。
 29日までに、役員報酬額1億円以上で開示された477人のうち、最高額はソフトバンクグループのサイモン・シガース取締役の18億8200万円。報酬の内訳は基本報酬1億4300万円のほか、賞与10億2400万円、株式報酬7億円など。
 次いで、武田薬品工業のクリストフウェバー社長の18億7400万円、ソフトバンクグループのマルセロ・クラウレ副社長執行役員COOの17億9500万円、トヨタ自動車のDidier Leroy取締役が14億5100万円と続く。日本人のトップは、ソニーグループの吉田憲一郎社長で12億5300万円。

 開示人数は、最多が三菱UFJフィナンシャル・グループの11人で、前年より1人増加した。以下、三井物産(前年8人)と大和証券グループ本社(同5人)の各9人、東京エレクトロンとソフトバンクグループが各8人の順。

※役員報酬1億円以上の開示は、「改正企業内容等の開示に関する内閣府令」に基づき、2010年3月期決算より報酬等の総額、報酬等の種類別(基本報酬・ストックオプション・賞与・退職慰労金等の区分)の総額を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。

役員報酬210629

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。