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電通グループ、電通本社ビルを2680億円強で売却へ=国内最大級の売却額

(株)電通グループ(TSR企業コード:291096654、東京都港区、東証1部)は6月29日、電通本社ビルを少なくとも2680億円で売却する予定と発表した。東京商工リサーチ調べの東証1部2部上場企業の不動産売却調査では、2001年以降、売却額で国内最大規模。

 11年間のリースバック契約を締結し、帳簿価格約1790億円の差額約890億円を譲渡益として2021年12月期連結決算に計上する見込み。売却後も本社の使用は継続する予定。

 電通グループによると、資本効率の向上や財務体質の強化などを進め、これまで保有株式の売却や電通八星苑、電通鎌倉研究所の譲渡も実施してきた。電通本社ビルは、購入希望者から購入意向表明書の提出を受け、売却の実施に向けた検討を開始した。

 売却が実施された場合、2021年12月期連結決算に約890億円の譲渡益を計上する見込み。また売却により、2021年12月期連結で、営業損益がプラス約870億円、当期損益は約590億円のプラスが見込まれるという。

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