• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

「新型コロナウイルス」関連破たん1,451件【5月11日16:00 現在】

 5月11日は16時時点で「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が3件判明、全国で累計1,380件(倒産1,305件、弁護士一任・準備中75件)となった。
 月別では2月(122件)、3月(139件)と、2カ月連続で月間最多件数を更新し、増勢ペースが鮮明となっていたが、4月は初めて月間150件超えとなる154件が判明。3カ月連続で最多件数を更新した。
 なお、倒産集計の対象外となる負債1,000万円未満の小規模倒産は累計71件判明。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計1,451件となった。
 3回目の緊急事態宣言は5月12日、これまでの4都県に愛知県と福岡県を追加し、5月31日まで延長される。「まん延防止等重点措置」適用地域も含めて、飲食店の酒類提供の制限、飲食店や商業施設などの時短営業や休業が広がり、消費関連業への影響が懸念される。
 ダメージを受けた企業への金融支援策は継続するが、事態の長期化による息切れやあきらめ型破たん、過剰債務の問題が浮上している。コロナ関連破たんは引き続き増勢を強める可能性が高まっている。

【都道府県別】(負債1,000万円以上) ~ 30件以上が11都道府県 ~

 都道府県別では、東京都が330件(倒産312件、準備中18件)に達し、全体の約4分の1(構成比23.9%)を占め、突出している。以下、大阪府144件(倒産138件、準備中6件)、神奈川県68件(倒産64件、準備中4件)、愛知県66件(倒産65件、準備中1件)、北海道60件(倒産59件、準備中1件)と続く。
 11日は山形県、福井県、長崎県でそれぞれ1件ずつ判明した。都道府県別では10~20件未満が19県、20~30件未満が4府県、30件以上は11都道府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上)~飲食が最多251件、建設121件、アパレル117件、宿泊78件 ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が最多の251件。一部地域では休業や時短の要請が継続し、営業制限が続く飲食業の新型コロナ破たんがさらに増加する可能性が強まっている。
 次いで、工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が121件、小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)の117件。このほか、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が78件と続く。
 また、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が62件、食品製造業も47件と目立ち、飲食業界の不振が関連業種に波及している。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した1,354件の負債額別では、1千万円以上5千万円未満が最多の485件(構成比35.8%)、次いで1億円以上5億円未満が465件(同34.3%)、5千万円以上1億円未満が231件(同17.0%)、5億円以上10億円未満が88件(同6.4%)、10億円以上が85件(同6.2%)の順。
 負債1億円未満が716件(同52.8%)と半数を占める。一方、100億円以上の大型倒産も6件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した1,305件の形態別では、破産が1,147件(構成比87.8%)で最多。次いで民事再生法が74件(同5.6%)、取引停止処分が68件(同5.2%)、特別清算が9件、内整理が6件、会社更生法が1件と続く。
 「新型コロナ」関連倒産の約9割を消滅型の破産が占め、再建型の会社更生法と民事再生法の合計は1割未満にとどまる。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。
 先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)~ 破たん企業の従業員数、1万7,000人超え ~

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した1,308件の従業員数の合計は1万7,184人にのぼった。
 1,308件の内訳では従業員5人未満が687件(構成比52.5%)と、半数を占めた。次いで、5人以上10人未満が265件(同20.2%)、10人以上20人未満が184件(同14.0%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 また、従業員50名以上の破たんは2021年1-3月で11件発生し、4月は1件発生した。中堅規模以上のコロナ関連破たんも目立っている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図20210511①

‌               (負債1,000万円以上)                  

日本地図20210511②

‌               (負債1,000万円未満を含む)                      

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

年度上半期の「人手不足」倒産 過去最多の240件 深刻な“賃上げ疲れ”、『賃上げ倒産』が1.7倍に増加

2026年度上半期(4-9月)の「人手不足」倒産は、240件(前年同期比17.0%増)と過去最多を記録した。コロナ禍の2021年度同期の26件を底に、5年連続で前年同期を上回った。調査を開始した2013年以降の年度上半期では、これまで最多だった前年同期(205件)を抜いて最多を更新した。

2

  • TSRデータインサイト

外国人「技能実習制度」認定取消しは累計754社 製造業と建設業で7割占める、ワーストは愛知県の46社

外国人技能実習制度で実習生を受け入れていた企業のうち、法令違反や不正などを理由に実習実施の認定取消処分を受ける企業が相次いでいる。 2017年11月の現行制度施行以降、累計754社にのぼり、2026年度も8月までに50社が公表され、前年度と同水準のペースで推移している。

3

  • TSRデータインサイト

再編が進むホームセンター、キーワードは「1兆円」 ~ 統合や提携、共同購買やPB商品の取り組み ~

ホームセンター業界で統合や提携で競争力を高める動きが加速している。店舗が増えながら1店舗の売上効率が低下する「オーバーストア」状態で、大手各社は次の一手を巡りしのぎを削っている。5期連続(最新期:2025年4月-2026年3月期)で決算比較が可能な48社を分析した

4

  • TSRデータインサイト

1-9月の上場企業「早期・希望退職募集」は22社 人数は5,345人、黒字企業が6割を超える

2026年1月-9月に「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は22社(前年同期34社)、対象人数は5,345人(同1万1,909人)だった。社数は3割(35.2%)減少し、対象人数は半減(55.1%)した。

5

  • TSRデータインサイト

新型コロナ破たん、9月は133件発生

 9月は「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円未満含む)が133件判明し、2020年2月の第1号の発生から累計1万4,700件に達した。2026年は3月に162件と3カ月ぶりの150件超えを記録。しかし、4月は一転して150件を下回り、5月は119件で、2021年1月以来の120件割れとなった。

TOPへ