• TSRデータインサイト

Xアイコン
facebookアイコン

1月の電力価格高騰で約200億円の負担増=会社更生の新電力・F-Power

 3月24日、会社更生法を申請した新電力大手(株)F-Power(TSR企業コード:297969072、東京都港区)が東京地裁に提出した「会社更生申立書」を東京商工リサーチ(TSR)情報部が独自に入手した。
 負債総額は464億8537万円で、このうち197億円がインバランス料金(新電力が電力の調達不足に陥った場合、電力会社が補填した分のペナルティー料金)で占められていることがわかった。

  「会社更生申立書」によると、当社は販売拡大のための安売りと高コスト電力の購入拡大を通じて逆ざやが膨らみ、2018年6月期と2019年6月期に2期連続となる100億円超の赤字を計上した。こうしたなかで、2021年1月の電力市場調達価格の異常な高騰により同月の需要インバランス料金が約197億円に膨らんだ。

 インバランス料金の支払いは経済産業省による対応策に基づき、2021年4月から12月までの最大9カ月間にわたって均等分割支払いが許容された。しかし、仮にインバランス料金の支払いについて長期間の猶予等、救済措置がなされたとしても2021年6月期決算で債務超過になることは不可避で、信用を失い事業継続が不可能となるため、会社更生法を申請した。
 今後は早期にスポンサーを選定し、スポンサーの支援の下で適切な事業計画及び弁済計画を策定する。

 巨額に膨らんだインバランス料金は、当社に限ったことではない。分割返済が認められたとはいえ、新電力各社の資金負担は過大となっており、業界の今後の動向が注目される。

Xアイコン
facebookアイコン

人気記事ランキング

ランキング1位
  • TSRデータインサイト

「モームリ」前社長らに有罪判決、退職代行サービスは転機に

 8月28日、東京地裁は報酬目的で業務を弁護士に紹介した容疑などに問われていた退職代行サービス「モームリ」運営の(株)アルバトロス(TSRコード:694377686、横浜市、以下モームリ)の法人と前社長の谷本慎二被告らに有罪判決を言い渡した。

2

  • TSRデータインサイト

「マッサージ業界」の倒産増加 ~ 1-7月は過去最多、低価格台頭と施術者確保 ~

2026年1-7月の「マッサージ業」(接骨院・鍼灸院を含む)倒産が68件(前年同期比7.9%増)に達し、同期間では過去15年間で最多を更新した。

3

  • TSRデータインサイト

失業なき労働力移動の行方 ~窮境状態にある業種と「人手不足倒産」発生率の相関~

経営資源の配分は、各企業がその時々の最適を探っている。赤字法人率が6割を超え(※1)、人手不足に陥る企業も少なくない。今回は4つの経営資源のうち、「ヒト」「カネ」に注目し、業績が窮境状態に置かれ、かつ人手不足にも悩まされる業種に迫った。

4

  • TSRデータインサイト

芸能事務所に異変、倒産が相次ぐ

メディアの多様化で芸能事務所(プロダクション)が転換期を迎えている。2025年(1-12月)は倒産が26件発生し、2014年以降で過去最多だった。2026年も7月までに12件発生し、倒産が相次いでいる。

5

  • TSRデータインサイト

「焼肉店」の倒産が高止まり、「ヤキニクの日」食べる支援も一案

換気能力の高さから、コロナ禍で脚光を浴びた「焼肉店」が淘汰の波に揉まれている。2026年1-8月(20日まで)の「焼肉店」倒産は29件に達した。年間最多(59件)を記録した前年同期の35件に次ぎ、2009年以降、2024年同期と並ぶ2番目の高水準だ。

TOPへ