• TSRデータインサイト

「新型コロナウイルス」関連破たん1,219件【3月23日16:00 現在】

 3月23日は16時時点で「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が6件(倒産5件、弁護士一任・準備中1件)判明し、負債1,000万円以上の累計は全国で1,163件(倒産1,076件、弁護士一任・準備中87件)となった。
 月別では2020年9月以降、11月まで3カ月連続で100件超え。12月、1月は2カ月連続で100件を下回ったが90件台と高い水準で推移した。2月は月別最多の122件に達し、3月も23日時点で105件が判明。2月の件数をさらに上回るペースで推移している。
 なお、倒産集計の対象外となる負債1,000万円未満の小規模倒産は累計56件判明。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計1,219件となった。
 負債1,000万円未満を含むコロナ関連破たんは2021年2月2日に累計1,000件、同月26日に1,100件を超えたが、発生ペースが加速し3月18日に1,200件に達した。
 3月21日をもって1都3県の緊急事態宣言が解除されたが、飲食店の時短要請は継続し、事業環境の回復見通しは不透明な状況が続く。息切れ破たんやあきらめ型のほか、休業していた企業の債務整理なども進み、コロナ関連破たんはさらに増勢をたどる可能性が高まっている。

【都道府県別】(負債1,000万円以上)~ 30件以上は10都道府県 ~

 都道府県別では、東京都が282件(倒産265件、準備中17件)に達し、全体の4分の1(構成比24.2%)を占め、突出している。以下、大阪府113件(倒産102件、準備中11件)、神奈川県58件(倒産55件、準備中3件)、愛知県が53件(倒産50件、準備中3件)、北海道が51件(倒産51件)、兵庫県が46件(倒産44件、準備中2件)と続く。
 23日は大阪府で4件、北海道、福井県でそれぞれ1件判明した。都道府県別では10~20件未満が18府県、20~30件未満が3県、30件以上は10都道府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上)~ 飲食業が201件、アパレル104件、建設101件、宿泊72件 ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が最多の201件。時短要請は午後9時までに緩和されたが、営業制限が続く飲食業の新型コロナ破たんがさらに増加する可能性が強まっている。
 次いで、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が104件。また工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業が101件に達した。このほか、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が72件と続く。
 また、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が56件、食品製造業も38件と目立ち、飲食業界の不振が関連業種に波及している。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した1,140件の負債額別では、最多が1億円以上5億円未満で408件(構成比35.7%)。次に、1千万円以上5千万円未満387件(同33.9%)、5千万円以上1億円未満193件(同16.9%)、10億円以上が78件(同6.8%)、5億円以上10億円未満が74件(同6.4%)の順。
 負債1億円未満が580件(同50.8%)と半数を占める。一方、100億円以上の大型倒産も5件発生しており、小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した1,076件の形態別では、破産が943件(構成比87.6%)で最多。次いで民事再生法が61件(同5.6%)、取引停止処分が60件(同5.5%)、特別清算が7件、内整理が4件、会社更生法が1件と続く。

 「新型コロナ」関連倒産の約9割を消滅型の破産が占め、再建型の会社更生法と民事再生法の合計は1割未満にとどまる。業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージがとどめを刺すかたちで脱落するケースが大半。

 先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した1,073件の従業員数の合計は1万5,506人にのぼった。
 1,073件の内訳では従業員5人未満が551件(構成比51.3%)と、半数を占めた。次いで、5人以上10人未満が211件(同19.6%)、10人以上20人未満が157件(同14.6%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 一方、2月は従業員50名以上の破たんが4件、3月もすでに3件発生しており、中堅規模以上の企業の破たんが徐々に目立っている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図20210323①

‌               (負債1,000万円以上)                  

日本地図20210323②

‌               (負債1,000万円未満を含む)                      

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ