• TSRデータインサイト

ヨネックス コロナで屋内のバドミントンは不振も屋外のテニスは好調

通期は上方修正し黒字へ

 ヨネックス(株)(TSR企業コード:202029980、文京区、東証2部)は2月9日、2020年4-12月(連結)を発表し、売上高357億1500万円(前年同期比23.3%減)、営業利益1億2500万円(同92.2%減)、純利益2億8900万円(同72.7%減)と苦戦が続く。新型コロナの影響で屋外競技のテニスは好調だったが、屋内のバドミントンの低迷が響いた。

日本含め各国でソーシャルディスタンスを保てるスポーツとしてテニスへの注目の高まりが継続し、ラケットなどテニス用品の販売が伸長した。しかし、主力のバドミントンは、海外の一部地域で屋内競技施設の閉鎖や利用制限で売上高は低迷した。

同日、2021年3月期(連結)予想を売上高510億円(前回予想500億円)、営業利益1億5000万円(同9億円の赤字)、純利益4億円(同5億円の赤字)に上方修正した。感染対策を講じたプレー機会の創出、需要を喚起する小規模な大会が奏功。また、日本では、12月にバドミントンの無観客大会を開催し、バドミントン用品の売上高も前年並みに回復しした。自社工場の稼働の回復、円高による仕入れコスト低減により、利益改善を見込む。

ヨネックス

テニスが好調なヨネックスのロゴ(TSR撮影)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ