• TSRデータインサイト

三菱自動車 4-12月は2439億6800万円の赤字、通期利益は上方修正

通期の純利益は3300億円の赤字予想

 三菱自動車工業(株)(TSR企業コード:290569729、東京都港区、東証1部)は2月2日、4-12月(連結)の純利益が2439億6800万円の赤字だったと発表した。新型コロナの影響や事業構造改革費用が響いた。売上高は前年同期比42.8%減の9527億8300万円だった。2021年3月期(連結)の純利益予想は上方修正し、前回予想の3600億円の赤字から3300億円の赤字と300億円改善見通し。
 三菱自動車が1月28日に発表した2020年の総生産台数は前年の約4割減(前年比37.6%減)の85万4091台にとどまった。国内販売も3割減(前年比32.1%減)と苦戦が続く。
 そのため希望退職者の募集など固定費の削減を急いでいる。2020年12月には2カ月ぶりに国内販売が前年同月を上回るなど明るさもみえ、早期の経営立て直しを目指すため事業構造改革を進めている。
  2021年3月期(連結)の業績予想は、1兆4600億円(前回予想1兆4800億円)、営業利益1000億円の赤字(同1400億円の赤字)、当期純利益3300億円の赤字(同3600億円の赤字)と売上高は下方修正したが、利益は上方修正した。
 


人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「社長の出身大学」 日本大学が15年連続トップ 40歳未満の若手社長は、慶応義塾大学がトップ

2025年の社長の出身大学は、日本大学が1万9,587人で、15年連続トップを守った。しかし、2年連続で2万人を下回り、勢いに陰りが見え始めた。2位は慶応義塾大学、3位は早稲田大学と続き、上位15校まで前年と順位の変動はなかった。

2

  • TSRデータインサイト

内装工事業の倒産増加 ~ 小口の元請、規制強化で伸びる工期 ~

内装工事業の倒産が増加している。業界動向を東京商工リサーチの企業データ分析すると、コロナ禍で落ち込んだ業績(売上高、最終利益)は復調している。だが、好調な受注とは裏腹に、小・零細規模を中心に倒産が増加。今年は2013年以来の水準になる見込みだ。

3

  • TSRデータインサイト

文房具メーカー業績好調、止まらない進化と海外ファン増加 ~ デジタル時代でも高品質の文房具に熱視線 ~

東京商工リサーチ(TSR)の企業データベースによると、文房具メーカー150社の2024年度 の売上高は6,858億2,300万円、最終利益は640億7,000万円と増収増益だった。18年度以降で、売上高、利益とも最高を更新した。

4

  • TSRデータインサイト

ゴルフ練習場の倒産が過去最多 ~ 「屋外打ちっぱなし」と「インドア」の熾烈な競争 ~

東京商工リサーチは屋外、インドア含めたゴルフ練習場を主に運営する企業の倒産(負債1,000万円以上)を集計した。コロナ禍の2021年は1件、2022年はゼロで、2023年は1件、2024年は2件と落ち着いていた。 ところが、2025年に入り増勢に転じ、10月までの累計ですでに6件発生している。

5

  • TSRデータインサイト

解体工事業の倒産が最多ペース ~ 「人手と廃材処理先が足りない」、現場は疲弊~

各地で再開発が活発だが、解体工事を支える解体業者に深刻な問題が降りかかっている。 2025年1-10月の解体工事業の倒産は、同期間では過去20年間で最多の53件(前年同期比20.4%増)に達した。このペースで推移すると、20年間で年間最多だった2024年の59件を抜いて、過去最多を更新する勢いだ。

TOPへ