• TSRデータインサイト

JAL 4-12月は2,127億2,200万円の最終赤字

通期は3,000億円の最終赤字へ

 2月1日、日本航空(株)(TSR企業コード:291141005、東京都品川区、東証1部、IFRS、以下JAL)は2020年4-12月の連結純利益が2,127億2,200万円の赤字(前年同期748億4,200万円の黒字)だったと発表した。ANAホールディングス(株)(TSR企業コード:290096677、東京都港区、東証1部、以下ANAHD)も同期間の連結純利益が3,095億7,500万円の赤字で、航空大手に新型コロナの影響が直撃している。

 2社ともに、国内線はGo Toトラベルキャンペーンなどで10-12月の需要回復がみられたが、国際線の旅客数は2020年4月から12月まで9割減が続く。また、緊急事態宣言の再発令で、回復の見通しが立てにくく、業績低迷が長期化する可能性が高まってきた。

 同日発表したJALの2021年3月期(連結、IFRS)の業績予想は、売上高(売上収益)4,600億円(前年比66.8%減)、営業利益(財務・法人所得税前利益)が4,200億円の赤字、当期純利益が3,000億円の赤字と下方修正した。ANAHDの同期(連結)の業績予想は、売上高7,400億円(前年比62.5%減)、営業利益5,050億円の赤字、当期純利益5,100億円の赤字を計画している。


人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

建材販売業の倒産 コロナ禍の2倍のハイペース コスト増や在庫の高値掴みで小規模企業に集中

木材や鉄鋼製品などの建材販売業の倒産が、ジワリと増えてきた。2025年1-7月の倒産は93件で、前年同期(75件)から2割(24.0%)増加した。2年連続の増加で、コロナ禍の資金繰り支援策で倒産が抑制された2021-2023年同期に比べると約2倍のハイペースをたどっている。

2

  • TSRデータインサイト

「転勤」で従業員退職、大企業の38.0%が経験 柔軟な転勤制度の導入 全企業の約1割止まり

異動や出向などに伴う「転勤」を理由にした退職を、直近3年で企業の30.1%が経験していることがわかった。大企業では38.0%と異動範囲が全国に及ぶほど高くなっている。

3

  • TSRデータインサイト

女性初の地銀頭取、高知銀行・河合祐子頭取インタビュー ~「外国人材の活用」、「海外販路開拓支援」でアジア諸国との連携を強化~

ことし6月、高知銀行(本店・高知市)の新しい頭取に河合祐子氏が就任した。全国の地方銀行で女性の頭取就任は初めてで、大きな話題となった。 異色のキャリアを経て、高知銀行頭取に就任した河合頭取にインタビューした。

4

  • TSRデータインサイト

ダイヤモンドグループ、複数先への債務不履行~蔑ろにされた「地域イベントの想い」 ~

ライブやフェスティバルなどの企画やチケット販売を手掛けるダイヤモンドグループ(株)(TSRコード:298291827、東京都、以下ダイヤモンドG)の周辺が騒がしい。

5

  • TSRデータインサイト

2025年1-8月の「人手不足」倒産が237件 8月は“賃上げ疲れ“で、「人件費高騰」が2.7倍増

2025年8月の「人手不足」が一因の倒産は22件(前年同月比37.5%増)で、8月では初めて20件台に乗せた。1-8月累計は237件(前年同期比21.5%増)に達し、2024年(1-12月)の292件を上回り、年間で初めて300件台に乗せる勢いで推移している。

TOPへ