• TSRデータインサイト

コンビニのポプラ 新型コロナで売上回復が遅れ、4期連続の赤字に

 1月12日、コンビニを展開する(株)ポプラ(TSR企業コード:740156381、広島市、東証1部)は2021年2月期の未定だった業績予想を明らかにし、新型コロナで年末年始の売上低迷や自粛要請などで売上回復が遅れるため、4期連続の赤字になりそうだと発表した。
 2021年2月期連結業績予想は、売上高(営業総収入)193億8200万円(前年253億7000万円)、営業利益10億8700万円の赤字(前年3億6000万円の赤字)、当期純利益12億1000万円の赤字(同3億3000万円の赤字)と減収赤字拡大など苦戦が続く。
 ポプラによると、「GoToキャンペーン効果で緩やかに売上高が回復傾向だったが、再び全国的に感染拡大したことで年末年始の売上低迷、政府などの自粛要請などで売上回復には長い時間を要すると判断した」という。
 2020年9月、事業構造改革を発表し、ポプラが展開する「ポプラ」などコンビニエンスストア468店舗のうち、140店舗を「ローソン・ポプラ」や「ローソン」にブランドチェンジする。1月以降対象店舗が改装休業になるため、売上減や転換店舗への休業補償などの負担が響く見通しだ。
 ポプラは2020年12月1日、コミットメントライン契約を締結。借入極度額は20億円で契約期間は2021年12月1日までの1年間。ポプラは2020年11月末現在、無借金経営だが、一時的な資金需要に対応するため、資金調達枠を確保した。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ