• TSRデータインサイト

J.フロント、3-11月は156億円の赤字 パルコ事業は3Qも黒字確保

 大丸松坂屋百貨店やパルコを傘下に持つJ.フロントリテイリング(株)(TSR企業コード:297152963、東京都中央区、東証1部)は12月28日、2020年3-11月(連結、国際会計基準)の純利益が156億3,200万円の赤字だったと発表した。コロナ禍でインバウンド減少や外出自粛の影響が続き、通期では186億円の赤字の見通しだ。

2020年3-11月(連結)の売上高(総額売上高)5,323億5,000万円(前年同期比36.7%減)、営業利益184億8,300万円の赤字(前年同期370億4,200万円の黒字)、純利益156億3,200万円の赤字(同209億9,700万円の黒字)だった。

百貨店事業は、11月はラグジュアリーブランドや宝飾品など高額品が引き続き好調だったが、新型コロナの第三波で月後半にかけ勢いが減速。売上高は前年同期比20.6%減となった。12月も客数減などコロナの影響が続くが、巣ごもり需要と在宅時間を充実させたいニーズで「おせち」の予約は前年を上回り好調という。3Q(9-11月)では、パルコ事業は心斎橋PARCO開業に伴う費用増も営業利益が黒字、不動産事業も賃料減少などの影響もあるが、黒字を確保した。

2021年2月期の連結業績予想は9月29日の修正を据え置き、売上高(総額売上高)は8,104億円(前年1兆1,336億5,400万円)、営業利益は206億円の赤字(同402億8,600万円の黒字)、当期純利益は186億円の赤字(同212億5,100万円の黒字)としている。

百貨店、パルコ事業については、オンライン展示会や外商顧客向けのライブコマース実施などデジタル施策を推進してきた。さらに、11月6日にBINO栄(ビーノサカエ)を、11月20日に心斎橋PARCOを開業するなどアーバンドミナント戦略も進め、大丸心斎橋店との相乗効果が期待されている。

大丸

大丸(TSR撮影)

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

政策金利引き上げ 「1年は現状維持」が59.6% すでに「上昇」が52.0%、借入金利は上昇局面に

企業の59.6%が、これ以上の政策金利の引き上げに「待った!」を希望していることがわかった。今後の望ましい政策金利の引き上げ時期は、「向こう1年は現状維持」が59.6%で最多だった。「引き下げ」も23.6%あり、企業経営の観点では利上げを望む声は少数(16.6%)にとどまった。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の12.2%が事業資金を個人名義で調達 保証債務に上乗せ負担、債務整理や廃業を複雑に

事業資金を代表者名義で調達したことのある中小企業は12.2%に達することがわかった。政府や金融界は「経営者保証ガイドライン」(適用開始2014年2月)や「事業再生ガイドライン」(同2022年4月)などを通じ、企業が抱える債務を整理する際に個人保証が足かせにならないよう取り組んでいる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年「早期・希望退職募集」は 1万7,875人 、リーマン・ショック以降で3番目の高水準に

2025年の「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は43社(前年57社)で、募集人数は1万7,875人(同78.5%増)に達したことがわかった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年7-9月の客室単価 1万6,975円 稼働率80%超え 人手不足の解消が課題

ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年7-9月期の平均客室単価は、1万6,975円(前年同期比8.9%増)で前年同期を上回った。7-9月期で、13ブランドの平均が前年を上回るのは3年連続。平均稼働率は83.9%で前年同期を2.9ポイント上回り、 稼働率も3年連続で上昇している。

5

  • TSRデータインサイト

【最新決算】 私立大学、半数以上が赤字に転落 売上高トップは順天堂、利益トップは帝京大学

全国の私立大学を経営する545法人のうち、半数を超える287法人が直近の2025年3月期決算で赤字だったことがわかった。  

TOPへ