• TSRデータインサイト

「新型コロナウイルス」関連破たん【11月18日16:00 現在】

 11月18日は16時時点で、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が6件(倒産5件、弁護士一任・準備中1件)判明し、2月からの累計が全国で693件(倒産631件、弁護士一任・準備中62件)に達した。

 月別では、103件発生した6月以来、7月は80件、8月は67件と前月を下回ってきたが9月は100件と3カ月ぶりに前月を上回り、10月は105件で単月での最多件数を更新した。

 11月は18日までで47件が判明している。引き続き高い水準で推移しており、企業業績が回復しないなかで、息切れを中心にコロナ破たんの増勢が続いている。

 なお、集計対象外だが、負債1,000万円未満の小規模倒産は累計35件判明。この結果、負債1,000万円未満を含めた新型コロナウイルス関連破たんは累計728件となった。

 感染者数の再拡大が深刻化し、事業環境の悪化が続くなかで政府や自治体による資金繰り支援の息切れが指摘される。ただ、追加融資を続ければ将来の過剰債務にも繋がりかねない。新型コロナ対応の追加融資やリスケの見直しなどの時期を迎え、体力の乏しい小・零細企業を中心に脱落ペースの加速も予想され、次の一手となる支援策に注目が集まっている。

【都道府県別】(負債1,000万円以上)~ エアアジア・ジャパンの破産で愛知県が30件に ~

 都道府県別では、東京都が155件(倒産145件、準備中10件)で、全体の2割以上(構成比22.3%)を占め、突出している。以下、大阪府が71件(倒産65件、準備中6件)、兵庫県33件(倒産28件、準備中5件)、北海道32件(倒産32件)、愛知県30件(倒産29件、準備中1件)、神奈川県29件(倒産24件、準備中5件)と続く。
 17日16時以降、コロナ破たんでは航空会社として初、負債額で歴代2番目の規模となるエアアジア・ジャパン(株)(愛知県、破産、負債217億円)が発生、愛知県が30件に達した。このほか東京都と兵庫県でそれぞれ2件、沖縄県で1件判明し都道府県別では10~20件未満が10県、20件以上は9都道府県に広がっている。

【業種別】(負債1,000万円以上) ~ 飲食業が119件、アパレル関連70件、宿泊業56件 ~

 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が119件と最多。小規模事業者の破たんの増加ペースが鈍らず、突出している。次いで、百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が70件と再び増勢が強まっている。このほか、インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業が56件と続く。
 工事計画の見直しなど影響を受けた建設業が44件にのぼるほか、飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業が34件、食品製造業も27件と多く、飲食業界の不振が影響している。

【負債額別】(負債1,000万円以上)

 負債額が判明した670件の負債額別では、最多が1億円以上5億円未満で252件(構成比37.6%)。次に、1千万円以上5千万円未満200件(同29.8%)、5千万円以上1億円未満112件(同16.7%)、5億円以上10億円未満と10億円以上がいずれも53件(同7.9%)の順。
 負債1億円未満が312件(同46.5%)を占める。一方、100億円以上の大型倒産が6月の(株)ホワイト・ベアーファミリー(大阪府)以来発生し、累計4件。小・零細企業から大企業まで経営破たんが広がっている。

【形態別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した638件の従業員数の合計は1万1,569人にのぼった。
 638件の内訳では従業員5人未満が299件(構成比46.8%)と、半数近くを占めた。次いで、5人以上10人未満が128件(同20.0%)、10人以上20人未満が101件(同15.8%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 また、従業員50名以上の破たんは8月以降11月までで、月間2件以下の発生にとどまり、小規模化が顕著となっている。

【従業員数別】(負債1,000万円以上)

 「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した634件の従業員数の合計は1万1,516人にのぼった。
 634件の内訳では従業員5人未満が296件(構成比46.6%)と、半数近くを占めた。次いで、5人以上10人未満が128件(同20.1%)、10人以上20人未満が101件(同15.9%)と続き、従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
 また、従業員50名以上の破たんは8月以降11月までで、月間2件以下の発生にとどまり、小規模化が顕著となっている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図1118①

‌                      (負債1,000万円以上)

日本地図1118②

‌                      (負債1,000万円未満を含む)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「リファラル採用」 企業の半数に広がる 定着率はリファラルが新卒、転職エージェントを上回る

東京商工リサーチは、採用に関する企業向けアンケート調査を実施した。人手不足やAI・DXの普及で転職市場の活況が続き、近年はリファラルやアルムナイ採用も広がっている。特に、リファラル採用は、転職エージェントの紹介より従業員の定着率が高いと考える企業が多いことがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

大手ホテル好調 客室単価と稼働率が同時上昇 客室単価はコロナ禍の2倍超、稼働率は83.3%

インバウンド需要と国内旅行の復活で、大手ホテルの客室単価と稼働率が、コロナ禍以降で最高を更新した。 ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年度の客室単価は、1万7,818円(前年度比8.6%増)で前年度より1,424円上昇した。稼働率は83.3%(前年度82.3%)で、高水準を維持した。

3

  • TSRデータインサイト

経営責任を取る事業再生、ジュピターコーヒーは黒字化へ ~ ネクスト・キャピタル・パートナーズ 単独インタビュー ~

2025年度の企業倒産は1万505件(前年度比3.5%増)で、2年続けて1万件を超えた。 こうしたなか、20年を超すファンド運営で事業再生を数多く手掛けてきたのがネクスト・キャピタル・パートナーズ(株)だ。浅野晃司・取締役執行役員に特色や取り組みを聞いた。

4

  • TSRデータインサイト

企業の7.8%で退職金「増額・導入」  「減額・廃止」企業は月給などへ、資産形成は自己責任

これまで「年功序列」や「終身雇用」が前提の日本の会社では、長く勤め上げてまとまった退職金を受け取ることが一般的だった。だが、東京商工リサーチ(TSR)のアンケート調査で、2023年以降の退職金制度は「増額・導入」が7.8%に対し、「減額・廃止」は1.9%だった。

5

  • TSRデータインサイト

サッカーW杯 日本代表を支える40社 売上1兆円以上8社 設立10年未満も

2026年6月11日、米国・カナダ・メキシコの3カ国共催で、史上最大規模のFIFAワールドカップが開幕する。5月15日、日本代表メンバー26名も発表され、関心が集まるなか、スポンサーシップやパートナーシップなど、サッカー日本代表・日本サッカー協会を支援する企業40社を調査した。

TOPへ