• TSRデータインサイト

「東日本大震災」関連倒産(8月度速報値)

 2020年8月の「東日本大震災」関連倒産は3件(速報値:8月31日現在)で、3カ月連続で前年同月(1件)を上回った。3カ月連続での前年超えは、震災発生後の9年6カ月間で初めて。 震災発生から9年3カ月を経た2020年5月に、震災関連倒産は初めて発生せず収束傾向をみせた。しかし、震災被害から回復してきたところに、「新型コロナウイルス」禍の影響を受けた倒産企業も現れており、今後の動向が注目される。

震災1

8月の倒産事例

 (株)つちはし(TSR企業コード:350992681、法人番号:2020001050973、横浜市)は、キャンドルや入浴剤、お香などの企画、輸入販売、OEMを手掛けていた。また、一時は横浜で直営のアロマキャンドル専門店を経営していた。
 一般個人のほか、同業他社や化粧品販売会社、ギフトショップなどに販路を築き、一定の業績をあげていたが、リーマン・ショックによる景気低迷のあおりを受け、売上が減少。借入によって凌いでいたが、東日本大震災の発生が追い打ちとなったことで業績回復は困難と判断し、2015年に事業を停止。2020年8月19日、東京地裁より破産開始決定を受けた。負債総額は約2億4,000万円。

震災2

 累計件数1,965件のうち、都道府県別で最も多かったのは東京の575件。次いで、宮城193件、福島86件、北海道と岩手が各85件、神奈川80件、茨城79件、千葉77件、福岡71件、栃木62件、群馬61件、静岡50件、山形と大阪が各48件、埼玉46件と続く。東北6県の倒産件数は469件(構成比23.8%)だった。
 産業別では、最も多かったのが宿泊業や飲食業などを含むサービス業他の525件(構成比26.
7%)。次いで、製造業459件(同23.3%)、卸売業357件(同18.1%)、建設業224件(同11.3%)、小売業186件(同9.4%)、運輸業81件、情報通信業65件と続く。
 被害型で分類すると、「間接型」1,732件(構成比88.1%)に対して、「直接型」が233件(同11.8%)だった。

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「士業」の倒産、2年連続最多

「士業」の倒産が目立ってきた。給付金の不正受給の指南や、顧客から預かった資金の流用など、近年はコンプライアンス違反が原因で倒産するケースも目立つ。

2

  • TSRデータインサイト

「歯科関連」倒産 20年間で最多の39件 診療報酬改定の効果と中東情勢の行方

コンビニより多い歯医者が苦境に立たされている。2025年に「歯科診療所(歯医者)」と「歯科技工所」の倒産は、39件(前年度比56.0%増)と急増、2006年度以降の20年間で最多だった。

3

  • TSRデータインサイト

緊迫続く中東情勢 企業の約8割で事業にマイナス ガソリン価格と原材料の高騰、品薄に根強い懸念

 4月8日、米国とイランは2週間の停戦に合意したと伝えられるが、その間もイスラエルがレバノンを攻撃したと報じられるなど、ホルムズ海峡が全面開放されるかまだ不透明な状況が続く。この状況を受け、国内企業の約8割が「マイナスの影響がある」と回答した。

4

  • TSRデータインサイト

2025年度の「ラーメン店」倒産 過去2番目の57件 負債1億円以上が増加、効率化と付加価値が課題に 

2025年度(4‐3月)の「ラーメン店」倒産は57件(前年度比21.2%増)だった。集計可能な2009年度以降では、過去最多を記録した2023年度の63件に次ぐ、2番目の高水準だった。

5

  • TSRデータインサイト

クリアースカイの債権者が会見 ~ 第三者破産の経緯を説明 ~

4月7日、合同会社クリアースカイ(TSRコード: 137254873、京都府)の債権者が京都市内で会見した。同日に債権者が申し立てた破産(第三者破産)に関して経緯などを説明した。 会見には、多数の債権者のほか申立代理人の加藤博太郎弁護士、石戸悠太朗弁護士(加藤・轟木法律事務所)が出席した

TOPへ