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民事再生中のレナウン 再生計画案の提出期限を来年2月に延期

 東京地裁から5月15日、民事再生法の開始決定を受けて再生手続き中の(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、江東区)は8月17日、再生計画案の提出期限を来年2月17日まで延期したことを明らかにした。
 レナウンによると、「事業再建を確実なものとするため、信用力のあるスポンサーからの支援を前提とした再生計画案を策定」するため、「複数のスポンサー候補者から意向表明書を受領している」という。ただ、具体的な支援の実現までには「相応の時間を要する」としている。
 レナウンは、連結子会社のうち2社が倒産、5社が事業を閉鎖、また店舗を7月末までに500店舗閉鎖している。さらに、300名規模の希望退職者の募集など事業を大幅に縮小し、コストダウンを進めている。
 ブランドや事業譲渡の方法を検討しているとみられるが、予定より時間を要している。在庫処分は順調に進んだが、民事再生で秋冬物の仕入れが例年通りにできるか難しい局面に立たされており、手持ち資金と時間とのせめぎ合いが続く。

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