• TSRデータインサイト

「新型コロナウイルス」関連破たん状況【8月17日17:00 現在】

 8月17日は17時までに、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)が3件(倒産3件)発生、2月からの累計は、全国で416件(倒産352件、弁護士一任・準備中64件)に達した。
 なお、集計対象外だが、負債1,000万円未満のコロナ関連の小規模倒産は12件判明している。
 月別推移では2月2件、3月22件から4、5月は80件台に急増した。6月は単月最多の103件が発生したが、7月は80件とやや減少。8月は17日までに42件と、ほぼ同水準のペースで発生している。
 各地でクラスターが発生し、感染者数の高止まりが続いている。感染防止に備えた営業時間の短縮や、外出自粛による消費の冷え込みが長引き、特に消費関連産業を中心に企業業績への影響が懸念されている。
 各種の支援に依存しながら何とか経営を維持している企業は多い。影響が長引けば長引くほど経営環境の悪化に耐えきれず、脱落型のコロナ関連破たんが増加する可能性が高まっている。

【都道府県別】 ~ 高知県を除く46都道府県で発生、東京都が108件で突出 ~

 都道府県別では高知県を除く46都道府県で発生している。
 このうち、東京都が108件(倒産91件、準備中17件)に達し、全体の4分の1(構成比25.9%)と突出している。以下、大阪府40件(倒産33件、準備中7件)、北海道22件(倒産21件、準備中1件)、愛知県20件(倒産19件、準備中1件)と続き、10件以上の発生は10都道府県となっている。17日は東京都で1件発生したほか、福島県で1件(累計12件)、長野県で1件(累計9件)が発生した。

【業種別】 ~ 飲食業が63件で最多、アパレル関連50件、宿泊業41件で続く ~

 業種別では来店客の減少、休業要請などが影響した飲食業が63件で最多。次いで百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が50件、インバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が影響した宿泊業が41件と、3業種が突出している。このほか、飲食業者向けなどの売上減少が影響した飲食料品製造業も23件発生している。

【負債額】

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した352件のなかで負債が判明した351件の負債額別では、最多が1億円以上5億円未満で142件(構成比40.4%)。次に、1千万円以上5千万円未満87件(同24.7%)、5千万円以上1億円未満51件(同14.5%)、10億円以上42件(同11.9%)、5億円以上10億円未満29件(同8.2%)の順。
 負債1億円未満が138件(同39.3%)を占める。一方で、100億円以上の大型倒産も3件発生し、小・零細企業から大企業まで「新型コロナ」関連の経営破たんが広がっている。  

【形態別】

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した352件の形態別では、破産が305件(構成比86.6%)で最多。次いで、民事再生法が30件(同8.5%)、取引停止処分17件(同4.8%)だった。
 「新型コロナ」関連倒産の8割以上を消滅型の破産が占め、再建型の民事再生法は1割未満にとどまる。
 業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージを受け、脱落するケースが大半。先行きのめどが立たず、再建型の選択が難しいことが浮き彫りとなっている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図0817

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

破産の全東信、20年前から粉飾決算か=600億円超の債務超過のおそれ

決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産劇の裏側がわかってきた。東京商工リサーチ(TSR)の取材で、業績悪化を隠すために、多額の預金の架空計上に手を染めていた実態がみえてきた。

2

  • TSRデータインサイト

全東信の破産、焦付不可避と機会損失 ~外食団体、「セーフティネット保証1号」適用を要請~

クレジットカード決済代行を手掛けていた(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪市中央区)の破産の余波が広がっている。7月6日に負債1,259億円(2025年3月期決算時点)を抱え、大阪地裁から破産開始決定を受けて以降、取引金融機関が取り立て不能等を次々と開示している。

3

  • TSRデータインサイト

全東信の粉飾、資本と営業権と不動産から読み解く

大手決済代行の(株)全東信の粉飾は見抜けたのか。破産したいま、過去の決算書を基に違和感を指摘するのは難しくない。預金残高の水増しや債権の架空計上など、全東信はありきたりの手口に手を染めていた。

4

  • TSRデータインサイト

準自己破産の全東信、近畿産業信組が219億円貸出

大手決済代行の(株)全東信(TSRコード:575448075、大阪府)の資金調達先が東京商工リサーチ(TSR)の取材で判明した。

5

  • TSRデータインサイト

止まらない建設業の倒産、職別工事が総合工事を抜く ~ 施工力が「希少資源」、動き始めた内製化 ~

2025年の建設業の倒産は、2,014件(前年比4.6%増)で、4年連続で前年を上回り、2013年(2,421件)以来、12年ぶりに2,000件を超えた。 コロナ禍の2021年に1,065件と2000年以降では最少を記録。その後は増勢に転じ、わずか4年で約2倍に増加した。

TOPへ