• TSRデータインサイト

「新型コロナウイルス」関連破たん状況【8月6日12:00 現在】

 8月6日12時現在、「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)は、全国で400件(倒産337件、弁護士一任・準備中63件)に達した。コロナ関連破たんは2月25日に第1号が発生。以降、4月27日に100件目、6月3日に200件目、7月1日に300件目が発生した。8月に入って5日までに累計396件が発生していたが、6日12時までに4件発生し400件目となった。
 なお、集計対象外だが、負債1,000万円未満の小規模倒産が12件判明している。

 都市圏を中心とした全国的な感染者数の高止まりが続き、企業業績への影響も流動的となっている。今後、地域によって緊急事態宣言時のような営業時間の短縮や移動の自粛要請が本格化すれば、消費マインドへのさらなる悪影響も懸念される。
 政府や取引金融機関などの各種支援に依存しながら経営を維持している企業は多く、影響が長引けば長引くほど、限界に達した企業の脱落型の倒産が増勢をたどる可能性が高まっている。

【都道府県別】 ~ 東京都が103件で突出 、10件以上発生は10都道府県 ~

 都道府県別では和歌山県、高知県の2県を除く45都道府県で発生している。
 このうち、東京都が103件(倒産89件、準備中14件)に達し、件数では突出している。次いで、大阪府38件(倒産30件、準備中8件)、北海道22件(倒産21件、準備中1件)、愛知県20件(倒産18件、準備中2件)と続き、10件以上の発生は10都道府県となっている。

【業種別】 ~ 飲食業が60件で最多、アパレル関連49件、宿泊業40件で続く ~

 業種別は、来店客の減少、休業要請などが影響した飲食業が60件で最多。次いで百貨店や小売店の休業が影響したアパレル関連(製造、販売)が49件、インバウンド需要消失や旅行・出張の自粛が影響した宿泊業が40件と、3業種が突出している。
 このほか、飲食業者の売上減少などに引きずられた飲食料品製造業の23件、飲食料品卸売業の22件なども目立っている。

【負債額】

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した336件の負債額別では、最多が1億円以上5億円未満で135件(構成比40.1%)。次いで、1千万円以上5千万円未満81件(同24.1%)、5千万円以上1億円未満が49件(同14.5%)、10億円以上が42件(同12.5%)、5億円以上10億円未満が29件(同8.6%)の順。
 負債1億円未満が130件(同38.6%)を占める。一方で、100億円以上の大型倒産も3件発生し、小・零細企業から大企業まで「新型コロナ」関連の経営破たんが広がっている。

【形態別】

 「新型コロナ」関連破たんのうち、倒産した337件の形態別では、破産が291件(構成比86.3%)で最多。次いで、民事再生法が30件(同8.9%)、取引停止処分16件(同4.7%)だった。
 「新型コロナ」関連倒産の8割以上を消滅型の破産が占め、再建型の民事再生法は1割未満にとどまる。
 業績不振が続いていたところに新型コロナのダメージを受け、回復の見込みが立たずに脱落したケースが大半となっている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものなどを集計している。
※ 東京商工リサーチの取材で、経営破たんが判明した日を基準に集計、分析した。


日本地図400件

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

「建設コンサルタント」 の業績拡大 ~ 災害対策や老朽化修繕など、安全対策が寄与 ~

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管の破損による大規模な道路陥没事故から1年が経過した。事故を機に普段何気なく利用するインフラの老朽化を身近に感じた人も多いだろう。工事を直接担うのは建設会社だがその裏で設計監理する土木工事の「建設コンサルタント」の業績が好調だ

2

  • TSRデータインサイト

病院経営の法人、採算悪化で赤字法人が5割に迫る 収入は微増、利益はコロナ禍から1兆円以上の大幅減

全国で「病院」を経営する6,266法人の直近決算は、約半数にのぼる3,021法人(構成比48.2%)が赤字だったことがわかった。赤字法人率はコロナ禍以降、3年連続で上昇した。

3

  • TSRデータインサイト

2月の「人手不足」倒産 「求人難」が3.3倍に急増 従業員の採用と賃上げで中小企業は苦悩強まる

2026年2月の「人手不足」倒産は47件(前年同月比147.3%増)で、2025年9月の48件以来、5カ月ぶりに40件台に乗せた。2026年1-2月累計は83件(前年同期比45.6%増)で、同期間では調査を開始した2013年以降、最多だった前年の57件を大きく上回り、増勢を強めている。

4

  • TSRデータインサイト

2月の「ゼロゼロ融資」利用後倒産は27件 返済開始の最後のピークを控え、今後増勢の懸念も

2026年2月の「ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)」を利用した企業の倒産は、27件(前年同月比18.1%減)で、2カ月連続で前年同月を下回った。

5

  • TSRデータインサイト

2月の「税金滞納」倒産は10件、3カ月ぶりに減少 10件すべて破産、税金滞納が経営再建の障害に

2026年2月の「税金滞納(社会保険を含む)」倒産は、10件(前年同月比33.3%減)だった。3カ月ぶりに前年同月を下回り、2月としては2年連続で減少した。

TOPへ