• TSRデータインサイト

ペッパーフードサービス1-6月期で債務超過、ペッパーランチ売却などで再建急ぐ

 

 「いきなり!ステーキ」などを展開する経営再建中の(株)ペッパーフードサービス(TSR企業コード: 292855524、墨田区、東証1部)は7月30日、2020年12月期第2四半期の連結ベースの最終利益(累計)が79億1,100万円の赤字で、純資産が55億5,900万円のマイナスとなり債務超過だったと発表した。

未定としていた2020年12月期連結の業績予想は、売上高305億7,700万円(前年同期675億1,300万円)、経常利益▲40億7,700万円(同▲3,400万円)、当期純利益▲45億6,200万円(同▲27億700万円)と減収赤字拡大を見込む。
自社店舗の競合で売上不振が続いたほか、「新型コロナウイルス」感染拡大で280店舗を休業したことが響いた。

ペッパーフードサービスは、子会社で「ペッパーランチ」事業を手掛ける(株)JP(TSR企業コード: 134580630、墨田区)を8月末に投資ファンドに85億円で売却する。また、「いきなり!ステーキ」や「ペッパーランチ」の114店閉鎖と200名の希望退職を募集しており、ペッパーランチの売却資金で資金繰りを改善させ、経営の立て直しを急ぐ。

ペッパーフードサービス

「いきなり!ステーキ」の店舗(TSR、5月撮影)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ