• TSRデータインサイト

新型コロナで破産から一転、民事再生の(株)赤玉、2店舗を都内の企業が承継予定

  新型コロナウイルスの感染拡大で休業中の4月15日、東京地裁に破産を申請した後、事業承継の可能性が生じたため5月29日、同地裁に民事再生法の適用に切り替えたパチンコホール経営の(株)赤玉(TSR企業コード:400217414、法人番号:5180001056721、名古屋市名東区)。関係者によると、倒産に至るまでには業績不振だけでなく、貯玉や貯メダルの引き出しによるキャッシュアウトも追い打ちをかけていたという。
 管財人の三森仁弁護士(あさひ法律事務所)が事業承継先の選定を進めていたが、このほど赤玉が展開していた3店舗のうち、アカダマウエスト店(杉並区)とアカダマサザンクロス店(荒川区)の2店舗を、パチンコホール経営の都内の企業が承継予定であることが7月6日、わかった。関係者が明らかにした。
 これに先だち、都内の企業は吸収分割でアカダマウエスト店を6月12日付け、アカダマサザンクロス店を6月24日付けで、それぞれ(株)赤玉から事業承継することを官報で公告していた。
 関係者によると、官公庁や団体との調整が済み次第、正式に事業を承継する予定。なお、赤玉の残る1店舗「アカダマキャニオン」の承継先は、「見つかっていない」(関係者)という。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ