• TSRデータインサイト

「新型コロナウイルス」関連倒産状況【5月25日17:00 現在】

 5月25日17時現在、「新型コロナ」関連の経営破たんは全国で176件(倒産117件、弁護士一任・準備中59件)に達した。
 新型コロナ関連の経営破たんは、2月2件、3月23件、4月は84件と急増した。5月は25日までに合計67件を数える。連休明けも増勢が続いたが、21日1件、22日2件だったが、25日は4件と、資金需要が活発な月末を控えており、まだ予断は許さない。

 都道府県別は、42都道府県に広がり、空白は福井、和歌山、鳥取、高知、長崎の5県。
 件数は、最多が東京都の36件(倒産32件、準備中4件)。以下、北海道16件(同14件、同2件)、大阪府13件(同7件、同6件)、静岡県と兵庫県が各10件と、5都道府県が10件以上。
 業種別では、最多が宿泊業の31件(同20件、同11件)。インバウンド需要消失や、国内旅行・出張の自粛でキャンセルが相次ぎ、事業継続が困難となったケースが多い。次いで、外出自粛の要請で来店客の減少や臨時休業、時短営業が響いた飲食業が27件(同15件、同12件)、百貨店の臨時休業なども影響したアパレル関連が22件(同13件、同9件)で、上位に並ぶ。
 また、小・中学校の休校やイベント中止などの影響を受けた食品製造業も14件発生している。
 経営破たんした企業は、人手不足、消費増税、暖冬などの要因が複層的に絡み、体力が限界に達したところに、新型コロナ感染拡大で業績が急激に落ち込み、固定費の負担などで資金繰りに行き詰まったケースが多い。
 さらに、集計対象外だが、負債1,000万円未満の小・零細企業の倒産や、新たな借入を起こさずに事業継続を諦めて休廃業を決断する企業・商店は、水面下で増えているとみられる。
 5月25日、首都圏4都県と北海道の緊急事態宣言が解除の見通しとなった。だが、新型コロナで失われた売上高がすぐに緊急事態宣言前の水準に回復する可能性は低い。事業を再開しても家賃や仕入代金などの支払いが猶予されている場合、その資金負担も被さってくる。事業継続の意欲をもつ企業、商店には、いち早い融資や返済猶予に加え、長期的な支援も必要だろう。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものを集計している。


日本地図0525

5月25日 経営破たんは4件発生、累計は176件に

 新型コロナ関連の経営破たんは、5月も増勢を持続し、25日17時までに67件判明した。2月から5月25日までの合計は176件に達した。
 25日の主な倒産事例:「ハヴァナイストリップ」ブランドで、婦人用バッグ、靴などを販売していた(株)ハヴァナイストリップ(兵庫県)が、新型コロナ感染拡大で出店する百貨店などが休業したことで売上が激減、5月25日に破産を申請した。

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

政策金利引き上げ 「1年は現状維持」が59.6% すでに「上昇」が52.0%、借入金利は上昇局面に

企業の59.6%が、これ以上の政策金利の引き上げに「待った!」を希望していることがわかった。今後の望ましい政策金利の引き上げ時期は、「向こう1年は現状維持」が59.6%で最多だった。「引き下げ」も23.6%あり、企業経営の観点では利上げを望む声は少数(16.6%)にとどまった。

2

  • TSRデータインサイト

中小企業の12.2%が事業資金を個人名義で調達 保証債務に上乗せ負担、債務整理や廃業を複雑に

事業資金を代表者名義で調達したことのある中小企業は12.2%に達することがわかった。政府や金融界は「経営者保証ガイドライン」(適用開始2014年2月)や「事業再生ガイドライン」(同2022年4月)などを通じ、企業が抱える債務を整理する際に個人保証が足かせにならないよう取り組んでいる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年「早期・希望退職募集」は 1万7,875人 、リーマン・ショック以降で3番目の高水準に

2025年の「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は43社(前年57社)で、募集人数は1万7,875人(同78.5%増)に達したことがわかった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年7-9月の客室単価 1万6,975円 稼働率80%超え 人手不足の解消が課題

ホテル運営の上場12社(13ブランド)の2025年7-9月期の平均客室単価は、1万6,975円(前年同期比8.9%増)で前年同期を上回った。7-9月期で、13ブランドの平均が前年を上回るのは3年連続。平均稼働率は83.9%で前年同期を2.9ポイント上回り、 稼働率も3年連続で上昇している。

5

  • TSRデータインサイト

【最新決算】 私立大学、半数以上が赤字に転落 売上高トップは順天堂、利益トップは帝京大学

全国の私立大学を経営する545法人のうち、半数を超える287法人が直近の2025年3月期決算で赤字だったことがわかった。  

TOPへ