• TSRデータインサイト

金融庁、年度末を迎えて市場の監視強化へ

 金融庁は3月24日、適正な市場機能と取引の公正確保について麻生太郎・金融担当大臣の談話を公表した。
 談話では、「新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界の金融・資本市場に不安定な動きが見られる。年度末を迎えている中、こうした相場の不安定さを増幅させることや不正行為が行われることがないよう、警戒水準を高めて市場の動向を注視していく」とし、違反には「厳正に対処していく」意向を示した。
 金融庁は、株価の急変動を抑制する措置としては空売り規制、相場急変防止措置などをあげ、取引の公正確保等の観点から追加的な措置が必要なら迅速に対応する方針だ。
 リーマン・ショック時に恒久化した、株の手当てのない空売り禁止などの規制で監視を強めている。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2020年3月25日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月の「人手不足」倒産が過去最多 「従業員退職」が前年の1.6倍増、初の年間300件超へ

2025年9月に「人手不足」が一因となった倒産は、調査を開始した2013年以降では月間最多の46件(前年同月比109.0%増)を記録した。また、2025年1-9月累計も、過去最多の285件(前年同期比31.3%増)に達し、人手不足はより深刻さを増していることがわかった。

2

  • TSRデータインサイト

ケーキや和菓子は「高値の花」に、スイーツ店が苦境 倒産は過去20年で最多ペース、競合商品も台頭

街のスイーツ店が苦境に陥っている。材料コストの上昇、酷暑、人手不足が重なり、商品値上げによる高級化も購入機会の減少につながったようだ。2025年1-9月の菓子製造小売の倒産は、過去20年で最多の37件に達した。

3

  • TSRデータインサイト

2025年1-9月「後継者難」倒産が過去2番目 332件 高齢化が加速、事業承継の支援が急務

代表の高齢化が進み、後継者が不在のため事業に行き詰まる企業が高止まりしている。2025年1-9月の「後継者難」倒産(負債1,000万円以上)は332件(前年同期比4.5%減)で、2年ぶりに前年同期を下回った。だが、2025年は過去最多だった前年同期の348件に次ぐ、過去2番目の高水準だった。

4

  • TSRデータインサイト

2025年 全国160万5,166社の“メインバンク“調査

全国160万5,166社の“メインバンク”は、三菱UFJ銀行(12万7,264社)が13年連続トップだった。2位は三井住友銀行(10万1,697社)、3位はみずほ銀行(8万840社)で、メガバンク3行が上位を占めた。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度上半期の「円安」倒産30件 仕入コスト上昇が卸売業を直撃

2025年度上半期(4-9月)の「円安」関連倒産は、30件(前年同期比31.8%減)だった。上半期では、2022年度以降の円安では前年度の44件に次いで、2番目の高水準になった。

TOPへ