• TSRデータインサイト

エル・エム・エス、「簿価16億の貸付金」が実際は1,800万円

 11月19日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した(株)エル・エム・エス(TSR企業コード:292272499)。11月25日に開催された債権者説明会で、粉飾決算の手口が明らかにされた。開示された清算貸借対照表(表参照)によると、11月8日時点の「簿価」では売掛金が31億7万円、短期貸付金が16億2,622万円となっていたが、実際はそれぞれ19億447万円、1,807万円だった。説明会で「取引先への支援」や「正常ではない取引」について言及があったが、資産内容は簿価を大幅に毀損していた。
 清算貸借対照表を手にした大手商社の審査担当者は、「月商10億円の会社にしては簿価の売掛金がそもそも大きい。ただ、借入金に大幅な修正はなく借入明細に不正はないのではないか」との見立てを示した。

(株)エル・エム・エスの貸借対照表


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年11月27日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

【破綻の構図】マツオインターナショナル~膨らんだ債務と抜本再生への移行~

婦人服ブランド「ヴィヴィアン タム」「慈雨(じう)」「t.b2」などを展開し、ピーク時には国内外で約400店を構えていたマツオインターナショナル(株)(TSRコード:292635265、以下マツオ)が12月11日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請した。

2

  • TSRデータインサイト

交響楽団の収益悪化、来場者戻らずコスト上昇 ~ 綱渡りの自助経営、草の根のムーブメントへの期待 ~

交響楽団が存立の危機に立たされている。多くの交響楽団で収入が落ち込んでおり、赤字が目立つ。会場費や団員などの人件費、楽器の輸送コストなどが上昇のうえ、寄附金や補助金による収入は頭打ちで綱渡りの運営だ。東京商工リサーチは、3期連続で業績が比較できる20団体を調査した。

3

  • TSRデータインサイト

地場スーパー倒産 前年同期の1.5倍に大幅増 地域密着型も値上げやコスト上昇に勝てず

2025年1-11月の「地場スーパー」の倒産が22件(前年同期比46.6%増)と、前年同期の約1.5倍で、すでに前年の年間件数(18件)を超えた。

4

  • TSRデータインサイト

長渕剛さん側、イベント会社の破産申立に続き代表を刑事告訴 ~長渕さん「徹底追求」、イベント会社代表「横領でない」と反論~

歌手の長渕剛さんが代表を務める個人事務所の(株)オフィスレン(渋谷区)が、イベント運営を委託していたダイヤモンドグループ(株)(東京都中央区)の代表を業務上横領罪で刑事告訴したことがわかった。東京商工リサーチの取材で長渕さん側が明らかにした。

5

  • TSRデータインサイト

「ペット・ペット用品小売業」倒産が過去2番目の14件 実質賃金の低迷と物価高がペットの世界にも影響

2025年11月の「ペット・ペット用品小売」の倒産は、1件(前年同月ゼロ)にとどまったが、1-11月累計は14件(前年同期比27.2%増)に達した。

TOPへ