• TSRデータインサイト

大塚家具 コスト削減で総利益率は改善も5期連続減収、6期連続の赤字と不振続く

 経営不振が長期化している(株)大塚家具(TSR企業コード:291542085、江東区、大塚久美子社長、JASDAQ)が11月14日、2019年1~9月期決算を発表した。
売上高は210億300万円(前年同期比23.2%減)、営業利益は29億1,800万円の赤字(同48億6,300万円の赤字)だった。売上は2015年同期から5年連続の減収、営業利益は2014年同期から6年連続の赤字。
消費増税前の9月、駆け込み需要で昨年11月以来、10カ月ぶりに既存店売上が前年より14.1%増となった。しかし、今年5月の仙台ショールーム閉鎖など直営店3店舗、提携店1店舗を閉店し、店舗再編を進めたことが響き、売上高は210億300万円(前年同期比23.2%減)と大幅減収だった。
損益は、前期(2018年12月期)実施した商品評価基準の見直しによる評価替えの効果が表れ、総利益率は改善した。業務提携している(株)ヤマダ電機(TSR企業コード:270114270、群馬県、三嶋恒夫社長、東証1部)に社員を出向させ、ECサイト強化で利益率の改善を目指したほか、賃借料などの削減で販管費を圧縮し、営業利益率の改善も進めた。
しかし、大幅減収や構造改革の負担が重しとなり、営業利益は29億1,800万円の赤字(同48億6,300万円の赤字)、経常利益は30億1,700万円の赤字(同49億6,900万円の赤字)、純利益は30億6,200万円の赤字(同30億5,300万円の赤字)だった。
現預金残高は21億9,000万円で、前期末(2018年12月末)から10億400万円減少。期中の資産流動化により長期借入金は8億円となった。増資で38億円を調達予定だったが、26億円にとどまったことも背景にある。
通期(2020年4月期、決算期変更)の業績予想は据え置いた。
足元の売上は再び厳しさを増している。10月の既存店売上は前年と比べて23.5%減少。消費増税や前年の在庫一掃セールの反動が出ている。


(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2019年11月18日号掲載予定「SPOT情報」を再編集)

記事の引用・リンクについて

記事の引用および記事ページへのリンクは、当サイトからの出典である旨を明示することで行うことができます。

(記載例) 東京商工リサーチ TSRデータインサイト ※当社名の短縮表記はできません。
詳しくはサイトポリシーをご確認ください。

人気記事ランキング

  • TSRデータインサイト

ゴールデンウィーク明け、「退職代行サービス」の利用は慎重に

長かったゴールデンウィークが終わる。職場「復帰」を前に例年4月の新年度からGW明けにかけ、退職する人の話題が持ち上がる。この時期の退職代行サービスの利用も増加するという。4月に実施した「退職代行に関する企業向けアンケート調査」から利用するリスクの一端が浮き彫りになった

2

  • TSRデータインサイト

トーシンホールディングスの「信用調査報告書」

5月8日に東京地裁に会社更生法の適用を申請した(株)トーシンホールディングス(TSRコード:400797887、名古屋市、東証スタンダード)を取り上げる。

3

  • TSRデータインサイト

2025年度「医療・福祉事業」倒産、過去最多 ~ 健康と生活を支援する事業者の倒産急増 ~

生活に不可欠な医療機関や介護事業者の倒産が急増している。バブル経済1988年度(4-3月)以降の38年間で、2025年度は金融危機、リーマン・ショックを超える478件と最多を記録した。

4

  • TSRデータインサイト

2026年4月「人手不足」倒産 33件発生 春闘の季節で唯一、「人件費高騰」が増加

2026年4月の「人手不足」倒産は33件(前年同月比8.3%減)で、3カ月ぶりに前年同月を下回った。 4月の減少は2022年以来、4年ぶり。

5

  • TSRデータインサイト

2025年度の「早期・希望退職」 は2万781人 約7割が「黒字リストラ」、2009年度以降で4番目の高水準

2025年度に「早期・希望退職募集」が判明した上場企業は46社(前年度51社)で、人数は2万781人と前年度(8,326人)の約2.5倍に急増したことがわかった。社数は前年度から約1割(9.8%減)減少したが、募集人数は2009年度以降で4番目の高水準となった。

TOPへ